卒後臨床研修2年目の研修医の皆様へ(後期研修をどうするか悩んでいる方)
【人体病理学(Human Pathology)の特徴】
ほとんどの腫瘤形成性病変と特定の炎症性疾患の確定診断は、病理組織診断によって行われます。様々な臨床科で研修された現在、学生時代よりももっと身近に、病理の臨床現場における重要性を感じられていることと思います。
以上のような目的を持って、人体がん病理学(旧病理学第二講座)の門をたたく人、特に大学院博士課程(4年間)に進む人を求めています。
【診断業務について】
病理学教室の日常業務の中心は、病理診断というまさに臨床医学です。大学病院の「病理部」との密接な連携のもとに、生検・手術材料の病理診断、手術中の迅速細胞診、細胞診、病理解剖を行っており、臨床と密接に関連した研究が行える基礎となっています。
また、日本の病理医の数は米国の5分の1という現状があり、今後さらに多くの病理医(1年間の卒後研修を含む5年間の病理研修と試験を通った病理専門医)を育成することが求められています。
【研究について】
これまで一貫して「人体病理学」を研究テーマの中心にしてきました。中でも、癌の産生する「ムチン」の研究では、様々な腫瘍において、ムチン抗原MUC1の発現は予後不良因子、MUC2発現は予後良好因子であるという原則を、世界で初めて明らかにしてきました。
このような研究業績が積み上げられてきたのも、ひとえに教室の若いメンバーの努力の結晶です。今後は、その確固たる基盤の上に、一方は、臨床応用という「実用化」、一方は、発現の意義の解明という「真理探究」の面に、研究を展開していきます。大学院の研究テーマについては、各自の希望を最優先に、適切なアドバイスを行います。
希望者への説明会は、随時行っております。少しでも興味のあるかたは、是非人体がん病理学へご連絡ください。
標準的な大学院生の例
学年 |
内容 |
1 |
研究手法の取得、予備実験実施 |
2 |
研究テーマに沿った実験の実施とデータ解析 |
3 |
研究データ解析と論文執筆、(論文の投稿) |
4 |
論文の投稿、学会発表、論文の訂正、受理後に学位審査 |
- いちじるしく片寄らない症例についてみずからの執刀による病理解剖を行い,病理解剖学的診断を附したもの50 例以上を経験していること。
- いちじるしく片寄らない症例についてみずから病理組織学的診断を附した生検(外科切除標本を含む)5,000 例(50例の迅速診断を含む)
以上を経験していること。(他に、病理組織診断講習会や細胞診講習会の受講、論文または学会報告、推薦状等が必要。)
標準的な病理医研修の例
学年 |
内容 |
1 |
病理解剖補助、病理解剖実施、剖検診断作成、臨床との検討会で発表 外科病理標本切り出し(週1〜2回)、生検・外科病理標本診断(週1〜2回)、術中迅速診断(月に数回) 学会での症例報告など |
2 |
病理解剖、外科病理切り出し・診断、術中迅速、症例報告など (研究との時間調整を行う) |
3 |
病理解剖(関連病院含む)、外科病理切り出し・診断(関連病院含む)、術中迅速、 症例報告など(研究との時間調整を行う) |
4 |
病理解剖(関連病院含む)、外科病理切り出し・診断(関連病院含む)、術中迅速、 症例報告など(研究との時間調整を行う) |