肉芽腫性炎症について

肉芽種とは炎症の原因物を様々な理由で体外に排出できない場合にそれを組織の中で閉じ込めてしまおうとする働きを指します。具体的にはマクロファージが変化した類上皮細胞(炎症原を取り囲んだ細胞が上皮のように見えるのでこう呼ばれています)と呼ばれる細胞集団の形成のことです。
また、肉芽腫は慢性化した炎症で見られるので肉芽腫性炎症は慢性炎症の一型であると言えます。
W型過敏症反応での肉芽腫の形成過程。T細胞由来サイトカインの役割に注目。
「特異性炎」は「特殊性炎」とも言います.ある種の病原体により起こる慢性肉芽腫性炎は,その特異的な組織像から,病原体の検出をしなくても,その原因を推測できるため,このような炎症を特異性炎というのです.現在,その原因が不明であっても,サルコイドーシスのように,特異的な組織像を示すものもこれに含めます.これには,結核,サルコイドーシス,梅毒,ハンセン病(らい),野兎病,ブルセラ症,腸チフス,種々の真菌症を含みます. これらの病変は,その原因となる病原体により,それぞれの組織学的特徴がありますが,全体的にみれば類上皮細胞,マクロファージ,リンパ球の反応を主体とする像を呈します
ただ、慢性肉芽腫性炎を見ればほとんどすべてにおいてその形態から病原体を推測できる(つまり、「慢性肉芽腫性炎のほとんどが「特異性炎」)なので「慢性肉芽腫性炎」=「特異性炎」としてもいいと思われます。

写真)
結核で特異的に見られる肉芽腫性炎症。
下方の壊死層を覆うようにマクロファージ、リンパ球などが集まってきている。マクロファージは類上皮細胞(上皮様な構造を造る)へと変化する。特徴的なラングハウス型の巨細胞(マクロファージの集まったもの)も見られる。

結核では炎症の中心部は壊死に陥っており、その黄白色の均質な肉眼像がチーズのように見えることから乾酪壊死(caseous necrosis)と呼ばれる。HE染色。
コラム
アメリカ学派ではほとんど「特異性炎= specific inflammation 」の名称は用いられていません.
この言葉が使われるときは、慢性肉芽性炎症の中で,細胞内に寄生する毒性の弱い微生物に対する反応型として扱われるようです.
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