学習目標(病理学総論)
【奇形】
GIO 1 奇形の定義及びその種類を理解する。
SBO
1-1 Deformationの定義及びその原因について説明できる。
1-2 Disruptions について代表的な症候群名を挙げ、説明できる。
1-3 Sequence について代表的な疾患名を挙げ、説明できる。
GIO 2 奇形の原因について理解する。
SBO
2-1 Genetic factor の代表例を挙げ、それぞれ代表的な疾患名を列挙できる。
2-2 環境因子の中で主なものを列挙できる。
2-3 主な臓器の発達段階において critical period を述べることができる。
GIO 3 奇形の病態について理解する。
SBO
3-1 頭蓋顔面奇形を引き起こす代表的な薬剤及び物質を挙げることができる。
3-2 Hox gene 及び PAX geneについて説明できる。
3-3 レチノイン酸胎芽症の病態を分子レベルで説明できる。
GIO4 主な奇形症候群について病因、臨床症状、頻度を説明できる。
SBO
4-1 Down syndromeについて説明できる。
4-2 Kleinfelter syndromeについて説明できる。
4-3 Turner syndrome について説明できる。
【退行性病変】
GIO1: 細胞損傷の機序について理解する。
SBO
1-1 細胞損傷に共通に見られる生化学的変化を説明できる。
1-2 急性の低酸素性損傷のメカニズムについて説明できる。
1-3 虚血時の膜損傷の原因について説明できる。
1-4 可逆的及び不可逆的損傷時の形態像及び超微細構造について説明できる。
GIO2 壊死とアポトーシスについて特徴及び機序を理解する。
SBO
2-1 壊死の形態学的変化について説明できる。
2-2 アポトーシスの例を列挙できる。
2-3 アポトーシスの機序について概要を説明できる。
GIO3 細胞内蓄積の種類及び機序を理解する。
SBO
3-1 痛風の成因及び組織所見について説明できる。
3-2 脂肪肝でトリグリセリドが蓄積する機序を説明できる。
3-3 リポフスチン色素顆粒の成因について説明できる。
GIO4 病的石灰化について理解する。
SBO
4-1 異栄養性石灰化の定義及び発生機序について説明できる。
4-2 転移性石灰化の定義及びそれを引き起こす病態を挙げることができる。
GIO5 アミロイドーシスの病因及び病態について理解する。
SBO
5-1 アミロイドの物理的及び化学的特性について説明できる。
5-2 アミロイドーシスを分類し、病因について説明できる。
5-3 アミロイドを同定する染色法及び所見、よく行われる生検部位を挙げることができる。
【進行性病変】
GIO1 進行性病変の発生機序を理解する。
SBO
1-1 再生について以下の用語を用い、その特徴と代表的な細胞をあげて説明できる。
永久細胞 安定細胞 不安定細胞
1-2 細胞増殖の機構について各種成長因子と関連づけて説明できる。
1-3 化生について具体例を挙げて病因と関連づけて説明できる。
1-4 肥大と過形成の発生機序と形態学的特徴について説明できる。
GIO2 障害組織の修復過程を理解する。
CIO3 創傷治癒の機序を理解する。
SBO
3-1 創傷治癒の様式を以下の用語を用いて説明できる。
一次治癒 二次治癒
3-2 肉芽組織について「血管新生」と関連づけて説明できる。
3-3 器質化について説明できる。
3-4 主要な細胞外マトリックスを挙げることができる。
CIO4 異物処理の機序について理解する。
4-1 異物の排除の様式を説明できる。
4-2 異物型巨細胞について説明できる。
【炎症】
GIO1 炎症という現象を、「原因」「炎症を構成する細胞と分子」「細胞間、分子間の相互作用」並びに「生体における表現(症状、検査所見)」として、肉眼的・組織病理学的に理解する。
SBO
1-1 炎症の定義と原因について、概略を説明できる。
1-2 急性炎症の5徴候を述べ、その成因を説明できる。
1-3 急性炎症の経過と、慢性炎症へ移行する場合の要因について説明できる。
1-4 慢性炎症の原因と経過について、概略を説明できる。
GIO2 炎症に関与する細胞と、それらから分泌・放出される炎症に関与する物質について理解する。また、これらの関与を時間的に理解し、炎症反応が生体防御に始まり、再生・修復機構へつながる一連の反応であることを理解する。
SBO
2-1 炎症に際して反応する細胞をその反応時期に沿って挙げることが出来る。
2-2 Chemical mediatorについて概説できる。
2-3 アラキドン酸カスケ−ドと、その経路における主な阻害剤を説明できる。
2-4 サイトカインを作用機序によって分類できる。
2-5 血管内皮細胞に作用する物質と接着分子、ならびにChemotaxisについて説明できる。
2-6 外来抗原に対するマクロファ−ジの役割と認識抗原の伝達方法の概略を説明できる。
2-7 リンパ球を分類し、その役割を説明できる。また、それらの間での相互作用について説明できる。
2-8 B細胞と形質細胞の特徴を説明できる。
2-9 好酸球の発現に関与する病態と関連するサイトカインについて説明できる。
GIO3 肉芽腫性炎症について、その成因と特徴を理解する。
SBO
3-1 Th1、Th2 タイプの免疫反応の概念と、特徴を述べることが出来る。
3-2 肉芽腫形成の機序について説明できる。
3-3 肉芽腫性炎症を起こす原因と疾患名を列記でき、下記の疾患についてはその概略と鑑別を述べることができる。
結核・サルコイド−シス・ハンセン病・真菌症・異物肉芽腫
GIO4 肉眼ないし組織病理学的に異なる炎症の発現形式を理解し、鑑別出来る。
SBO
4-1 組織標本を観察して、炎症の形式と炎症の種類を鑑別出来る。
4-2 急性炎症、慢性炎症、肉芽腫性炎症を組織学的に鑑別出来る。
GIO5 人体における炎症の発現を、臨床上の症状・検査所見として認識・理解できる。
SBO
5-1 炎症の指標となる主な検査項目を挙げて、その機序を説明できる。
5-2 主な急性炎症について、それらの症状を挙げることが出来る。
5-3 SIRS (Systemic Inflammatory Response Syndrome) の概念を説明できる。
【免疫関連疾患】
GIO1 アレルギー疾患、自己免疫疾患、および膠原病の疾患概念を体系的に理解し、これらの疾患の中で代表的なものの形態的特徴を認識できるようにする。
SBO
1-1 免疫の概念と免疫系の基本機能を理解し、免疫系細胞群の由来・分化・機能を説明できる。
1-2 膠原病を分類できる。
1-3 膠原病、アレルギー性疾患で認められる液性、細胞性免疫異常、免疫遺伝の概略を説明できる。
1-4 LE細胞の形成ステップを説明できる。
1-5 アレルギー反応の4型について理解し、代表的疾患について説明できる。
【循環障害】
GIO1 全身的ならびに局所的循環障害の原因・病態と組織変化並びにそれに伴う虚血性変化を理解する。
SBO
1-1 充血とうっ血を区別して述べ、その発症機序を説明できる。
1-2 充血とうっ血による組織の形態変化を述べることが出来る。
GIO2 うっ血、水腫(浮腫)の原因・成り立ちと組織変化を理解する。
SBO
2-1 肺と肝臓におけるうっ血について、組織学的に説明できる。
心臓病細胞 ニクズク肝
2-2 水腫(浮腫)の定義とその発症機序を説明できる。
2-3 各種臓器の水腫を来す疾患と病態生理を述べることができる。
CIO3 側副循環について理解する。
SBO
3-1 側副循環の発症機序を説明できる。。
3-2 門脈圧亢進症を例に具体的に側副循環について説明できる。。
GIO4 出血の原因・成り立ちと組織変化を理解する。
SBO
4-1 出血を機序別に分類することができる。
破綻性出血 漏出性出血
4-2 出血を引き起こす基礎疾患を挙げることが出来る。
GIO5 血栓症と塞栓症の原因・成り立ちと組織変化並びに虚血性変化を理解する。
SBO
5-1 凝固機序について説明できる。
5-2 血栓の発症機序と誘因を説明できる。
5-3 白色血栓と赤色血栓について説明できる。
5-4 血栓の器質化と再疎通について病理学的に説明できる。
5-5 播種性血管内凝固症候群(DIC)の発症機序と組織変化を説明できる。
5-6 塞栓を引き起こす物質について説明できる。
5-7 梗塞の発症機序と形態変化を説明できる。
貧血性梗塞 出血性梗塞 敗血症性梗塞
5-8 脳梗塞、心筋梗塞を組織学的に説明できる。
GIO6 ショックについて理解する。
6-1 ショックの発症機序を分類し、説明することができる。
特に敗血症性ショックについて
6-2 ショックによる形態変化を臓器別に説明することが出来る。
6-3ショックにおけるサイトカインの動きについて説明できる。
【腫瘍】
GIO1 腫瘍の概念について理解する。
SBO
1-1 腫瘍の定義について述べることができる。
1-2 腫瘍の分類について述べることができる。
1-3 良性、悪性腫瘍の特徴について述べることができる。
GIO2 腫瘍の発生と進展について理解する。
SBO
2-1 世界、日本における悪性腫瘍の発生率と死亡率について説明することができる。
2-2 腫瘍の発生母地、前癌病変について述べることができる。
2-3 腫瘍の発生と進展の基本的機構について述べることができる。
2-4 腫瘍を発生させる因子を挙げることができる。
2-5 発癌物質について説明できる。
2-6 DNA修復の異常と発癌について説明できる。
2-7 細胞周期と癌との関連について説明できる。
GIO3 癌遺伝子及び癌抑制遺伝子について理解する。
SBO
3-1 癌ウイルスについて説明できる。
3-2 癌遺伝子とそれらの産物の機能について説明できる。
3-3 癌遺伝子の活性化について説明できる。
3-4 癌抑制遺伝子(RB、p53, DCC, APC, WT-1, VHL, NF1, NF2, p16)とそれらの機能について説明できる。
GIO 4 腫瘍の浸潤と転移について理解する。
SBO
4-1 浸潤及び転移の機序について説明することができる。
4-2 転移の様式について述べることができる。
4-3 増殖因子(NGF, EGF, TGF, HGF)の作用機構及び癌との関連について説明できる。
4-5 血管新生因子及び血管新生抑制因子について説明できる。
GIO 5 宿主に及ぼす影響について理解する。
SBO
5-1 cancer cachexia について説明することができる。
5-2 paraneoplastic syndrome について説明することができる。