鹿児島大学病院 看護部

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看護活動の紹介

地域との連携・交流

1.鹿児島大学病院看護部の地域支援体制

看護部は急性期病院の看護師としてのミッションとして、地域貢献・社会貢献に対して4つを掲げています。
<地域貢献・社会貢献>

  1. 地域における看護の質向上
  2. 地域医療を支える看護職の資質の向上
  3. 地域医療ネットワークの構築によるシームレスな医療・看護の提供
  4. 災害医療ネットワーク

■鹿児島大学病院看護部の地域支援体制
鹿児島大学病院看護部の地域支援体制

2.鹿児島県助産師出向支援モデル事業への参加

鹿児島県は助産師の地域偏在があり、鹿児島市内を除いては助産師不足の現状があります。安心で安全な出産環境を整備するためには助産師の地域偏在を補うとともに助産師の実践能力の強化支援を図ることが重要です。そのため「鹿児島県助産師出向支援モデル事業」が設置され、当院は出向施設として、地域で厳しい状況にある地域助産施設へ中堅助産師が平成26年9月より出向しております。出向助産師は、受け入れ施設の丁寧な準備の中、環境の違いを受け止めながら業務を担っています。今後、助産師自身のキャリアアップへの期待、互いの部署が抱える様々な課題の共有など、多様な側面からの効果が期待できるものと考えます。

3.地域分娩施設との人事交流

当病棟は年間約300件の分娩がありますが、異常分娩が9割を占め、正常分娩が1割です。助産師にとって「やりがい」「生きがい」は分娩の経験から形成されるものであり、特に新人助産師にとって分娩を経験することはキャリア形成していくうえでも重要と考えます。そこで、平成24年9月より当院からは地域の助産施設に新人看護師が正常分娩の実施研修、地域施設からはNICU研修を受けるなど施設間の人事交流を実施しています。

地域施設での新人助産師の正常分娩実施研修写真1
地域施設での新人助産師の正常分娩実施研修
地域施設での新人助産師の正常分娩実施研修写真2

地域分娩施設からNICU研修1
地域分娩施設からNICU研修
地域分娩施設からNICU研修2

4.地域施設との管理者の人事交流

鹿児島市立病院看護部新生児センター副師長(小児病棟にて)
地域施設 副師長
(小児病棟にて)

統合周産期医療を担う地域施設と管理者人事交流を平成26年8月より開始しました。特定機能病院で33〜34週以降の早産児、先天性疾患を持つ新生児の診療が中心の当院と、全国的にも、高度な新生児に医療に担っている地域施設の新生児センターの管理者が、周産期医療の連携、ネットワーク作りの構築、NICU看護の実践教育及び管理体制の在り方、地域との連携について互いに学ぶ機会となっています。

5.災害支援

DMAT実働訓練
DMAT実働訓練

大規模災害や傷病者が多数発生した事故などの現場で、急性期に活動できる専門的訓練を受けた医療チーム(医師・看護師・事務職員で構成)です。当院は2チームのDMATが指定されており、看護師4名がチームに加わっています。国の広域医療搬送訓練やDMAT技能維持訓練等に参加しながらスキルを磨き、要請があれば直ちに出動します。日頃は、BLS研修や災害看護研修などで、看護師教育・指導も行っています。


災害支援登録ナース院内認定バッジ
災害支援登録ナース院内認定バッジ

災害発生時の「多数傷病者受け入れ」の際に専門的知識・技術をもって災害救護活動を実施します。平成22年度から院内認定としてスタートしました。現在、20名の看護師が登録されており、院内での災害訓練をはじめ、鹿児島市多数傷病者事故救急訓練や鹿児島県総合防災訓練などにも参加しています。


院内災害訓練でのトリアージ訓練
院内災害訓練でのトリアージ訓練
エアーストレッチャーによる移送訓練
エアーストレッチャーによる移送訓練
看護師を対象とした災害支援登録ナースの自主企画によるトリアージ訓練
看護師を対象とした災害支援登録
ナースの自主企画によるトリアージ訓練

6.地域医療連携センター

地域医療連携センターでは、ベッドコントロール(空床一元管理)、前方支援、後方支援、相談業務を担っています。
平成25年度より前方支援の強化を図り、現在看護師長以下短時間勤務者3名を含む11名の看護師が勤務しています。
「時々入院、ほぼ在宅」の国の方針を実現するために活躍が期待される部門です。
医師、メディカルソーシャルワーカー、事務職員と一緒に患者さんの療養生活を支えるために頑張っています。

前方支援

入院支援

入院支援室を拡大し、患者さんやご家族に安心して入院していただけるように支援しています。

看護師と事務職員により入院予約された患者さんへ、入院に関する様々なオリエンテーションや事務手続き等についての説明を行っています。
入院前に十分に看護師が関わることによって、闘病意欲を高めることにつながると考えています。

また、患者さんが安心して手術に臨めるように、また手術中止件数を低減させるために、入院支援室の機能に術前支援を加えました。呼吸リハビリテーションや術前検査データに関する学習を深め、かつ周術期口腔管理のためのコンサルトなど体制を整えつつあります。

入院支援

【入院前カンファレンス】
入院前の患者さんやご家族が抱える様々な問題に、地域医療連携センター副センター長、退院調整看護師、外来看護師、病棟看護師、メディカルソーシャルワーカー等が定期的に集まり、解決策を検討しています。入院前から退院支援が始まります。


後方支援

退院支援

患者さんやご家族の退院後の生活に関する支援を行っています。

患者さんの退院後の療養の場は、自宅や医療施設、介護施設と様々です。その方々が安心して過ごせる療養環境を確保できるように、各病棟の退院支援ナースと連携をとり、退院支援に取り組んでいます。
患者さん、ケアマネージャーや訪問看護ステーションの看護師等と一緒に協議することもあります。

がん相談

がん相談

「がん」に関するあらゆる相談をお受けし、問題解決のお手伝いをいたします。

「がんと言われて不安でたまらない、話を聞いて欲しい」「担当医から提案された治療以外にどんな治療法があるのだろう」「治療について迷っている、どうしたらいいのだろう」など・・・、
患者さんご本人やご家族から相談を受けています。

【がんサロン】
がん患者さんやご家族の方々が「悩み」や「体験」等を自由に語り合う交流の場として、毎月第2水曜日(午後2時〜4時)に患者サロンを開催しています。
また、患者さん方のご希望で、ミニレクチャーを開催しています。
  例:栄養について 〜治療の副作用で食事ができない時の食事の工夫と栄養指導

患者サポート

患者サポート

治療や入院生活の上で不安や不満・不明な点を解消し、安心して治療が受けられるように支援します。

患者さんの相談内容に応じた情報提供、および医療者と患者さんの対話を促進するための患者サポート体制が整えられました。
がん相談以外の相談に対応しています。

  • ※相談に応じ、医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、医務課、医療相談係、緩和ケアチーム等が一緒に対応しています

7.三島村看護師派遣

三島村マップ有人離島を数多く抱える鹿児島県では、その地域の方々の健康管理を支援する医療スタッフを確保することが課題となっています。
平成25年度鹿児島大学病院は、三島村の要請を受けて看護師派遣の協定を結びました。現在まで2人の派遣に留まっていますが、地域医療・看護に貢献できるように"自ら輝く鹿児島看護職キャリアパス"における"地域看護コース"等、地域看護に貢献できる看護師育成に努めています。

三島村診療所での体験(平成25年度参加)

2週間、黒島片泊診療所(三島村)で地域医療に関わりました。医師不在時の診療に来られた住民の対応以外に、身体状況の確認や服薬指導のための自宅訪問などを行いました。また、他診療所看護師との交流や、福祉サービス、地域の行事等への参加を通して住民が住み慣れた島で生活するための支援体制について知ることができました。地域医療に直接関われるという経験は、積極的な退院支援や在宅看護支援の充実に繋がると思います。

黒島片泊診療所
黒島片泊診療所
診療所受付
診療所受付
診療所待合室
診療所待合室
赤鼻からの眺め
赤鼻からの眺め
遠足:赤鼻で島民の皆さんと
遠足:赤鼻で島民の皆さんと
黒島片泊の猫
黒島片泊の猫
【フェリーみしま】1日おきに島と鹿児島本土を結びます。
【フェリーみしま】
1日おきに島と鹿児島本土を結びます。

8.離島巡回診療

毎年県の要請を受け、地域の病院と協力し、年3〜4回、1泊2日〜5泊6日の日程で参加しています。
本土の病院へのアクセスが悪い島の生活において、疾病の予防に努めることは極めて重要であり、少しでも島での保健活動に貢献できたらと考えています。
施設での看護師しか経験のない看護師にとって、この離島巡回診療への参加は、ライフササポーターとしての役割を認識する機会となっています。

三島村(黒島・硫黄島・竹島):耳鼻咽喉科

硫黄島の診療所と近くの集落
硫黄島の診療所と近くの集落
硫黄島の海岸にある「東温泉」
硫黄島の海岸にある「東温泉」
30分の空き時間に案内して
いただきました。

竹之内恵美(歯科病棟)昨年度、キャリアパスの1つである地域看護コースを受講したこともあり、実際に地域を体験し今後の看護活動に生かすべく三島村(黒島・硫黄島・竹島)の巡回診療に参加しました。1日おきの船便のため、3つの島を効率よく巡回できるように日程が計画されていましたが、毎日島から島への船移動のため、通常の病棟勤務より自分の体調管理がより大変だと感じた4日間でした。
今回の巡回診療では、一般診察以外に学校検診が計画されていました。診療所の看護師、役場保健師以外に養護教諭との連携が必須でした。今回の診察で異常が認められた島民の方々は直ちに治療を要する状況ではありませんでしたが、今後どのような症状があったら受診が必要であるか、等説明をしました。
今回の巡回診療では、離島の医療環境だけではなく、生活環境も自分の目で見て感じることができ、今後の退院支援に繋げられる良い学びが出来ました。

三島村(黒島・硫黄島・竹島):眼科

屋久裕美(消化器内科)三島村の巡回診療に行ってきました。島の自然や島民の方々のあたたかさに触れ、楽しく診療に参加することが出来ました。
島民の方々から、常駐医師がおらず、すぐに受診できる環境にないため巡回診療はとても助かっているとお話を聞き、巡回診療の必要性、大切さを感じることができました。
三島村役場の保健師や診療所の看護師は、島民の方々ひとりひとりをよく理解されており、また島民の方々も保健師、看護師を頼りにしている様子が伺え、島民の健康管理の中心になっているのだと感じました。巡回診療に派遣される私たちは、島民の健康管理に携わる方々へ、必要な新しい情報の提供など行うことが出来ればと感じました。

黒島:片泊診療所:巡回診療チームと】
黒島:片泊診療所
巡回診療チームと
視力検査
視力検査
黒島 片泊港に停泊するフェリーみしま
黒島
片泊港に停泊するフェリーみしま
黒島 片泊港よりみた夕日
黒島
片泊港よりみた夕日
硫黄島 ジャンベにトライ
硫黄島
ジャンベにトライ