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最近の論文紹介 |
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Ueno K, Nomura Y, Masamoto I,
Masuda K, Morita Y, Eguchi T, Okamoto Y, Kawano Y. Potential role of autoantibody
in severe neutropenia of a patient with kawasaki syndrome. Scand J Immunol. 2012;75:120-126 |
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【背景】川崎病では治療後遠隔期(発症から
3-4週間後)に好中球減少症を来たす症例があり、その機序は不明である。【目的】川崎病に合併する好中球減少症の機序について研究。【対象】2歳男児。5病日に川崎病と診断し
IVIG(2g/kg/日)、アスピリン療法を開始、翌日解熱した。25病日に好中球減少を認め、30病日敗血症をきたし当科に入院した。抗好中球抗体は陰性であった。骨髄検査では
stageU程度の未熟な骨髄球系細胞が増加し、Flow
cytometry (FCM) でCD16、CD11bなどstageV以降の反応が減少、骨髄球系細胞にIgGの付着を認めた。【方法】患児臨床経過中の血清を用いて、既知の好中球抗原(HNA1a,
HNA1b, HNA nu ll, HNA2, HNA3, HNA4 and non-HLA antigen 9a)と反応させ、フローサイトメトリーを用いて検討した。次に好中球抗原に対する抗体を効率的に検出するために,granul ocyte
immunofluorescence test(GIFT)法を行い検討した。まず患児、他の川崎病患児と健常コントロール児の末梢血を処理し、FITC-ヒトIgGを好中球に反応させた。次に患児血清(第5病日(IVIG前 好中球
12,320/μl)、8病日(好中球
2,385/μl)、13病日(好中球
3,852/μl)、25病日(好中球
36/μl)、64病日(好中球
2,875/μl))を、患児、他の川崎病患児と健常コントロール児の好中球へ添加し、フローサイトメトリーを用いて検討した。使用した免疫グロブリン製剤の添加を行い、同様の研究を行った。【結果】既存の抗好中球抗原との反応はみられなかった。患児、他の川崎病患児、健常コントロール児の末梢血を処理し、FITC-ヒトIgGを好中球に反応させたが、好中球への特異的な付着はみられなかった。患児 第5病日、第8病日、第13病日、第25病日、第64病日の各々の血清と好中球の反応では、患児好中球へのIgGの付着は、5、8、13病日ではみられず、好中球減少を来した25病日の血清では
IgG付着を認め、64病日でも僅かに認めた。他の川崎病患児、健常コントロール児の好中球で行った同様の検討でも、25病日と64病日の血清で
IgG付着を確認した。使用した免疫グロブリン製剤の添加では
IgGの付着は認めなかった。Western
blot 法での蛋白解析を試みたが、検出できなかった。【結語】川崎病遠隔期の好中球減少を来す症例において、自己抗体が関与している可能性が考えられた。またその自己抗体は未分化な骨髄球系細胞及び分化した好中球の表面抗原に付着し、好中球減少発症に関与した可能性が考えられた。 |
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Nishikawa
T, Miyahara E, Horiuchi M, Izumo K, Okamoto Y, Kawai Y, Kawano Y, Takeuchi
T.Benzene Metabolite 1,2,4-Benzenetriol Induces Halogenated DNA and Tyrosines
Representing Halogenative Stress in the HL-60 Human Myeloid Cell Line.
Environ Health Perspect. 120:62-67, 2012 |
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【背景】ベンゼンはヒトに対して骨髄障害並びに骨髄性白血病を誘発することが古くから知られているが、その機構は未だに解明されていない。【目的】ベンゼンの代謝産物の1つであり、自動酸化により活性酸素種(ROS)を発生する1,2,4-benzenetriol(BT)に焦点を絞り、ベンゼンの発がん機構を検討した。【方法】BTをヒト骨髄由来細胞株であるHL60に曝露し、誘発される細胞影響をアポトーシス、ROS産生、DNA・蛋白損傷を指標に検討した。さらにH2O2を消去するcatalase、HOCl
を消去するmethionine、
myeloperoxidase(MPO)を阻害する4-aminobenzoic
acid hydrazide (ABAH)が、BTの細胞影響をどのように修飾するかも検討した。【結果】BT曝露によりアポトーシス、ROS産生(H2O2、HOCl)、ハロゲン化DNA、ハロゲン化チロシンが増加した。また、catalase、methionine、ABAHはBT曝露によるHOCl、ハロゲン化DNA、アポトーシスの増加を抑制した。【考察】これらの実験結果から、ベンゼン代謝産物の1つであるBTが細胞内でH2O2を増加させ、そのH2O2がMPOによりHOClに代謝され、そのHOClがハロゲン化DNAを生成し細胞毒性を発現するという仮説を構築することができる。MPOは骨髄系細胞に高発現し、ハロゲン化DNAは変異を引き起こすと報告されているため、この仮説はベンゼンがなぜ骨髄障害や骨髄性白血病を誘発するかを説明し得る、新しい仮説と言える。 |
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Ueno
K, Nomura Y, Arata M, Maruyama S, Tanabe T, Eguchi T, Kawano Y. Development
of Kawasaki syndrome in autoimmune neutropenia after treatment with
granulocyte colony-stimulating factor. Pediatr Int. 2011;53(3):388-390 |
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川崎病は全身の血管炎を伴う疾患で、時に冠動脈病変を合併することがある。検査データで特徴的な所見は白血球の上昇、好中球の左方移動、CRPの上昇などがあげられる。病理組織像では急性期に好中球が浸潤し、次第にマクロファージを中心とした炎症細胞が浸潤してくる。一方、先天性自己免疫性好中球減少症は新生児発症例が多く、おおよそ1/100,000の発症頻度とされ、その多くは5〜15か月の間に診断される。発症早期に著明な好中球減少(500〜1,000/ul)を呈することが多いが、患者の約95%は2〜3年のうちに自然軽快していく。自己免疫性好中球減少症の児では、しばしば重篤な細菌感染症に罹患すると、抗菌薬だけでなくステロイドや免疫グロブリン製剤、G-CSFなどの治療を併用することが多い。今回私たちは、G-CSF加療後に川崎病を発症した8か月の自己免疫性好中球減少の児を経験した。川崎病の発症機序を考える上で非常に興味深い症例である。 |
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児玉祐一, 岡本康裕, 荒田道子, 徳田浩一, 西順一郎, 新小田雄一, 西川拓朗, 田邊貴幸, 河野嘉文. 中心静脈カテーテル関連化膿性血栓性静脈炎、化膿性肺塞栓症を合併した骨髄異形成症候群の女児例. 日本小児血液学会雑誌 25(1):31-35, 2011 |
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悪性腫瘍に罹患した小児において、中心静脈カテーテルは必要なデバイスである。我々は骨髄異形成症候群の11歳の女児に中心静脈カテーテルを挿入した。挿入後6日目に発熱、血液培養で黄色ブドウ球菌が検出されたため、中心静脈カテーテル関連血流感染症と診断し、中心静脈カテーテルを抜去し抗菌薬の投与を行ったが、2日経過しても解熱せず、血液培養からも菌が持続して検出された。呼吸困難感も出現したので、胸部造影CTを撮像し両側肺野に多発結節陰影、右内頚静脈から腕頭静脈にかけて血栓像を認めた。化膿性血栓性静脈炎、化膿性肺塞栓症と診断し、低分子へパリンを併用した。その後、解熱し血栓の改善を認めた。
低分子へパリンを3週間、抗菌薬を6週間使用した。化膿性血栓性静脈炎、化膿性肺塞栓症の頻度は低いが、中心静脈カテーテル抜去、抗菌薬投与後も発熱が持続し、菌が検出される際には、これらを念頭に置いて画像評価を進めるべきである。 |
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山元公恵, 西順一郎, 江口太助, 楠生亮, 益田君教, 鮫島幸二, 河野嘉文. ロタウイルス感染を契機とした多臓器不全による2死亡例. 小児科臨床
64(2):266-270, 2011 |
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ロタウイルス腸炎を契機とし、多臓器不全、代謝性アシドーシスを来し死亡した2例を経験した。1例目は生後5ヵ月男児で下痢発症から2病日に多臓器不全を併発し、4病日に死亡、2例目は生後7ヵ月児で下痢発症から3病日に呼吸不全から多臓器不全を併発し同日死亡した。2例とも下痢便のロタウイルス迅速抗原検査が陽性であった。いずれも、初診時には経口哺乳は比較的良好であったが、その後急激な経過をとった。ロタウイルス感染症は比較的予後良好な疾患であるが、本症例のように致死的な転帰をとることもあり、乳幼児では注意深い経過観察が必要であると考えられた。今後本邦においても早期にロタウイルスワクチン導入が必要である。 |
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Nishikawa T, Izumo K, Miyahara E, Horiuchi M, Okamoto Y, Kawano Y, Takeuchi T. Benzene induces cytotoxicity without metabolic activation. J Occup Health. 2011;53(2):84-92. |
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目的:産業現場で広く用いられているベンゼンは、ヒトで急性骨髄性白血病や再生不良性貧血を誘発することが古くから知られているが、未だにその機構は解明されていない。ベンゼンの種々の代謝物が、活性酸素の産生、DNA損傷の誘発、トポイソメラーゼの阻害などを介し毒性を発揮し、ベンゼン自体には変異原性や細胞障害性はないとされている。今回、我々はベンゼン自体が誘発する細胞影響をベンゼン代謝阻害剤を用いてヒト骨髄由来細胞株(HL60)で検討した。方法:HL60細胞をcytochrome
P450 2E1阻害剤もしくは、ミエロペルオキシダーゼ阻害剤の存在下でベンゼンに曝露をした。細胞毒性は、Global
DNAメチル化レベル、アポトーシス率、活性酸素種の産生量で評価を行った。結果:ベンゼンはGlobal
DNAメチル化レベルを変化させなかった。しかしながら、ベンゼン曝露により、アポトーシス分画細胞の増加、活性酸素種産生の増加が生じた。また、この細胞毒性は、ベンゼン代謝酵素阻害剤により、抑制されることはなかった。また、遺伝子発現ではベンゼン自体により、酸化ストレス関連ならびに、転写因子のひとつであるactivator
protein-1の発現が増加した。結語:ベンゼンはGlobal
DNAメチル化レベルを変化させないが、細胞毒性を有し遺伝子発現を変化させ得ることがわかった。ベンゼン毒性の機構を解明するためには、ベンゼン代謝物だけでなく、ベンゼン自体の作用も研究する必要がある。 |
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Nishikawa
T, Okamoto Y, Tanabe T, Shinkoda Y, Kodama Y, Kakihana Y, Goto M, Kawano Y.
Acute respiratory distress syndrome as an initial presentation of hemophagocytic
lymphohistiocytosis after induction therapy for acute myeloid leukemia.
Pediatr Hematol Oncol. 2011:28(3):244-8 |
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急性骨髄性白血病の7か月女児。寛解導入療法後の汎血球減少期に急性呼吸窮迫症候群(ARDS;acute
respiratory distress syndrome)を発症した。ARDSに対し、ステロイドパルス療法、血漿交換療法、Extracorporeal
membrane oxygenation (ECMO)などの治療を行ったが呼吸状態に改善はなかった。終には骨髄検査での血球貪食像、高sIL2-R
(soluble interleukin2 receptor)血症、高フェリチン血症より、血球貪食症候群(HLH:hemophagocytic
lymphohistiocytosis)と診断した。HLHに対して、シクロスポリンAの投与を追加したが、改善みられず死亡した。剖検所見では、骨髄やリンパ節でのマクロファージの増殖を認めた。治療抵抗性のARDSに進展した時は、化学療法後の汎血球減少期であろうとも、HLHを考慮すべきである。 |
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野村裕一,山崎雄一,児玉祐一,新小田雄一,江口太助,田邊貴幸,徳田浩一,豊島光雄,岡本康裕,河野嘉文.小児科臨床実習における学生の担当患児数と学生による実習評価との関連 日本小児科学会雑誌 115(1):138-142,
2011 |
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小児科臨床実習における学生の担当患児数をなるべく多くする方針から2名へ制限する変更を行った。担当患児数と学生による実習評価との関連を検討した。【対象および方法】2004年度から6年間に実習した学生を対象とした。制限を行わなかった(前期)学生による各実習の個別評価および総合評価(1-5;5が高点)と担当患児数の関係を検討した。また前期と担当制限を行った(後期)学生の評価を比較検討した。【結果】実習評価を解析できたのは前期の345名中の292名(85%)と後期の179名中の142名(79%)だった。前期の学生による評価は全て4点以上だった。担当患児数は全ての評価と負の相関があり、実習の総合的評価等において有意だった。担当制限で患児数は3.5±1.1人から2.1±0.4人と減少した。後期の評価は病棟実習の一部と全ての院外実習で有意に低下した。一方、実習の総合的評価を含む実習全体の評価は高点のまま変化しなかった。【考案】学生による実習評価はその満足度に関連する。満足度向上は小児医療への興味向上等に繋がることから実習評価向上に努めることは重要である。実習の総合評価は担当制限で低下はしなかったが、後期に導入した小児医療体験型実習の高評価 が影響した可能性も考えられた。【結論】学生による実習評価と担当患児数には負の相関があり、実習評価の向上には担当患児数を単純に増やすだけでは不十分と考えられた。 |
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溝田美智代,丸山慎介,伊藤順庸,玉田泉,大坪喜代子,森田智,檜作和子,上野さやか,犀川太,河野嘉文.Monocarboxylate transporter 8 (MCT8)遺伝子変異を認めた2例 日本甲状腺学会雑誌 1(2):126-128, 2010 |
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甲状腺機能低下症と診断していた症例でMonocarboxylate
transporter 8(以下MCT8)遺伝子変異を認めた2例を経験した。2例ともに未定頚で受診しFT4低値、FT3高値、TSH基準値内であった。いずれも通常の甲状腺機能低下症と経過が異なるため遺伝子診断を施行。症例1はMCT8をコードするSLC16A2遺伝子のexon
5に、症例2はexon 3にミスセンス変異を認めた。精神運動発達遅滞とFT3高値、FT4低値、TSH正常という極めて稀な病態が診断のポイントであった。 |
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Okamoto Y, Kodama Y, Nishikawa T, Yamaki Y,
Mougi H, Masamoto I, Tanabe T, Shinkoda Y, Kawano Y. Successful bone marrow
transplantation for children with aplastic anemia based on a best-available
evidence strategy. Pediatr Transplantation 2010;14:980-985. |
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重症の再生不良性貧血に対し、移植時点で最適のドナー、前処置、GVHD予防を行い(これをbest-available
evidence strategyという)骨髄移植を行った。対象の18例の平均11歳で、前処置は放射線照射+エンドキサン7例、ATG + CY + Fluが6例、ATG + CYが5例であった。ドナーはHLA一致同胞が10例、HLAミスマッチ血縁が1例、HLA一致非血縁ドナーが3例、HLAミスマッチ非血縁が4例であった。18例全例が中央値16日で生着した。grade 2以上の急性GVHDが5例、全身性の慢性GVHDが3例に発症した。1例のみ慢性GVHDに合併した間質性肺炎で死亡した。5年の全生存率は94%であった。このbest-available evidence strategyはよい方法であると考えた。 |
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Hazeki
D, Yoshinaga M, Takahashi H, Tanaka Y, Haraguchi Y, Abe M, Koga M, Fukushige
T, Nagashima M. Cut-offs for screening prolonged QT intervals from Fridericia's
formula in children and adolescents. Circ J. 2010;74(8):1663-1669 |
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心拍数が高い場合、Bazett法 (QTc = QT/RR1/2)によってQT時間を補正すると過剰修正するため、Fridericia法 (QTc = QT/RR1/3)で行うことが勧められている。しかしマニュアル計測されたデータによるQT延長の基準値は報告がない。学校心臓検診を受けた小学1年生 4,655人、中学1年生 4,655人、高校1年生5,273人について、心電図から連続3心拍のQT/RR間隔をマニュアル測定し、Fridericia法による補正後、3心拍の平均値を求めた。QT延長は心電図異常を示すQT延長症候群の頻度を考慮して、x/σ;
3.135を採用し、基準値は平均値 + 3.135 x 標準偏差とした。QT延長基準値
(msec)は、小学1年生男女 430、中学1年生男女 445、高校1年生男子 440、女子
455となった。これらの基準値によるスクリーニングが妥当か、今後検討を行う必要がある。 |
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Tokuda
K, Nishi J, Imuta N, Fujiyama R, Kamenosono A, Manago K, Yoshifumi K.
Characterization of typical and atypical enteroaggregative Escherichia coli
in Kagoshima, Japan: biofilm formation and acid resistance. Microb Immunol
2010:54(6):320-329 |
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腸管凝集性大腸菌(EAEC)は、小児下痢症を引き起こす新興腸管病原菌として注目されている。本研究は、転写調節因子AggRを保有するtypical EAECと保有しないatypical EAECの双方について細菌学的特徴の解明を目的とした。小児下痢症患児の便より検出された大腸菌を定量的バイオフィルムアッセイでスクリーニング後、HEp-2細胞付着試験で凝集性付着を示した株をEAECと判定し、パルスフィールドゲル電気泳動法(PFGE)やO血清型別、病原遺伝子PCR検査、薬剤感受性試験、酸耐性試験を実施した。2,417人の便から102株(4.2%)のEAECが検出され、病原遺伝子保有パターンやPFGE、O血清型別に多様性が認められた。バイオフィルム形成能に有意差は認めなかったが、特定の抗菌薬(AMPC,
CTX, TC)及び酸(塩酸、乳酸)に対して、typical
EAECはatypical EAECより有意に強い耐性を示した。typical EAECがより病原性の強いことが示唆されたが、atypical EAEC固有の病原遺伝子の存在など不明な点も多く、さらなる研究が必要である。 |
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Nishikawa T, Okamoto Y, Kodama Y, Tanabe T,
Shinkoda Y, Kawano Y. Serum derivative of reactive oxygen metabolites
(d-ROMs) in pediatric hemato-oncological patients with neutropenic fever.
Pediatr Blood Cancer 2010;55:91-94 |
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血液腫瘍患者における好中球減少性発熱(NF)の重症度を早期に予測する手段は確立されていない。活性酸素種(ROS)は、好中球の微生物に対する殺菌作用や好中球細胞外トラップ形成において必須とされる。そこで我々は、患児らの血清Derivative-Reactive
Oxygen Metabolites(d-ROMs)値とBiological Antioxidant Potential(BAP)値を測定し、NFの重症度との関係を検討した。27名の血液腫瘍患児が本研究に登録し、平均年齢は10歳(1-19歳)であった。CRP、d-ROMs、BAP値をNF発症時に測定した。Wismerll社のFree Radical Analytical System 4®を用いd-ROMs値とBAP値は測定した。計36回のNFを評価でき、Systemic Inflammatory response
syndrome(SIRS)合併NF群(n=7)のd-ROMs値は、SIRS非合併NF群(n=29)に比して著しく低下をしていた(197.6 vs. 314.1 U.CARR, p=0.017)。一方、NF発症時のCRP値、BAP値、WBC数、好中球数に関してはSIRS合併NF群とSIRS非合併NF群の2群間に有意な差は認められなかった。NF経過中の最大CRP値は、SIRS合併NF群が著しくSIRS非合併NF群に比して、有意に上昇していた(23.9
vs. 6.1 mg/dl, p = 0.0003)。NF発症時のd-ROMs値が低い場合、注意深くNFの経過を観察する必要があると考えられた。 |
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Nishikawa
T, Okamoto Y, Tanabe T, Shinkoda Y, Kodama Y, Higashi M, Hirano H, Arita K,
and Kawano Y. Unexpectedly high AUC levels in a child who received
intravenous busulfan before stem cell transplantation. Bone Marrow
Transplant. 2010;45(3):602-604 |
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小脳髄芽腫の6歳男児。後頭下開頭腫瘍摘出術を行なったが、亜全摘であった。術後に、化学療法を4クール、放射線療法、その後2回のauto-PBSCTを併用した大量化学療法(1回目;カルボプラチン+チオテパ、2回目;静注用ブスルファン(BU) (1.1 mg/kg, 6時間毎4日間投与)+メルファラン)を施行した。治療終了後の頭部MRI検査では残存病変を認めなかった。2回目のauto-PBSCT後day 64に間質性肺炎を発症した。β-Dグルカンの著明な上昇があり、ST合剤投与、ステロイドパルス療法、人工呼吸管理を行った。呼吸状態は改善し抜管したが、再度呼吸状態は悪化し、day
85に再挿管となった。人工呼吸管理再開後も肺酸素化能は悪化し、ECMO、血漿交換療法、血液持続透析などを行ったが、呼吸不全は改善せずday
133に死亡した。臨床経過ならびに特徴的な病理所見よりBUによる重症肺炎と診断した。死後判明したBU血中濃度は投与1回目のAUC
が2,353μmol・min/l (目標AUC:900-1500)、投与9回目が2,347μmol・min/lと著明に上昇していた。静注用BUの導入により血中濃度の安定化が期待されるが、本例のような異常高値のAUCを避けるためには、BU大量投与を行う際にTDMや試験投与を行うが望ましい。 |
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Ueno K, Nishi J, Imuta N, Tokuda K, Kawano Y. Presence of
multiple copies of capsulation loci in invasive Haemophilus influenzae type b
(Hib) strains in Japan before introduction of the Hib conjugate vaccine.
Microb Immunol 2010;54(3):160-163 |
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インフルエンザ菌b型(Hib)の莢膜遺伝子capb領域は通常2コピーの重複がみられ、強い病原性に関連している。Hibワクチンが普及している西欧諸国ではvaccine failureの原因の一つとしてcapb領域の3コピー以上の重複があげられている。本邦のHib重症感染症患児から分離されたHib 24株を対象に、DIG標識capb遺伝子プローブによるSouthern blottingで検出されるバンドサイズにより、capb領域のコピー数を調べた。capb領域のバンドは、21株が2コピー相当の約45kbであったが、2株が3コピー(約60kb)、2株が4コピー(約80kb)を示した(検出率16.7%)。capb領域3コピー以上の株は、ワクチン導入前の本邦でもすでに存在することが明らかになった。Hibワクチン普及により重複株が選択される可能性があり、Hib分離株の継続的な分子疫学的解析が必要である。 |
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Ueno K, Nagasako H, Ueno M, Nerome Y, Eguchi
T, Okamoto Y, Nomura Y, Kawano Y. Large intracardiac thrombus in a child with
refractory nephrotic syndrome. Pediatr Int. 2010;52(1):e51-3. |
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難治性ネフローゼ症候群の11歳男児。3歳時に発症後、ステロイド・免疫抑制剤で長期に加療を行っていたが、症状の寛解再燃を繰り返していた。2007年10月下旬に真菌性肺炎、細菌性肺炎に罹患後、菌血症を契機に浮腫の増強、低蛋白血症、著しい過凝固の状態となった。加療後、収縮期駆出性雑音を聴取するようになり、心エコー検査で右室内に巨大腫瘤を認めた。3D心エコーで腫瘤は右室中隔側乳頭筋から肺動脈弁に向かって隆起しており 20×15×45mmであった。巨大血栓は一部肺動脈弁に嵌頓し周囲のわずかな隙間から血流が流れている状態で、肺動脈主幹部閉塞のリスクが高いことから、緊急の開胸腫瘤摘出術を行った。腫瘤は血栓で乳頭筋側に炎症性細胞の浸潤が認められた。長期の免疫抑制状態から易感染状態にあり、組織診で炎症性細胞の浸潤を認めたことから、菌血症時に巨大な血栓が形成されたと考えられた。これらの合併症に留意しつつ、定期的な心血管系の検査が重要であると考えられた。 |
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野村裕一,西川拓朗,児玉祐一,江口太助,田邊貴幸,豊島光雄,新小田雄一,内門一,奥 章三,河野 嘉文. 大学病院研修の協力病院研修追加の効果 小児科臨床 63:341-347,
2010 |
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卒後臨床研修「桜島」の大学病院小児科研修では、2か月の研修期間中の2週間を一次・二次小児医療を担当する鹿児島こども病院での研修を追加し、小児医療を全般的に研修できるように改変した。本改変の効果について検討した。鹿児島大学で平成18年以降に研修を行った2年目研修医を対象とした。小児科研修目標の指導医および自己評価(5段階評価:5が高点)と研修の感想についてのアンケートを鹿児島こども病院研修の有無に分けて比較検討した。大学病院のみの研修医が9名(U研修)で鹿児島こども病院へも出向した研修医が19名(UK研修)だった。経験が求められる疾患の担当患児数はUK研修で先天性心疾患以外は全て有意に増加した。基本的診療態度や基本的診療技術の24の評価項目はすべてUK研修で高点となり、自己評価の9項目と指導医による評価の9項目で有意に高評価となっていた。研修の感想では、ほとんどの研修医が満足だったと回答しており、研修で「小児疾患についてある程度分かった」以上の回答はUK研修で有意に高頻度だった(44%/89%, p=0.020)。大学病院小児科研修に協力病院研修を加えることで研修成果や研修医の小児医療の理解度向上が期待可能である。 |
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Ueno K, Nomura
Y, Hashiguchi T, Masuda K, Morita Y, Hazeki D, Eguchi T, Maruyama I, Kawano
Y. Platelet vascular endothelial growth factor is a useful predictor for
prognosis in Kawasaki syndrome. Br J Haematol. 2010;148(2):285-292 |
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血管内皮細胞増殖因子-A(Vascular Endothelial Growth Factor-A; 以下VEGF)の産生の主体は血小板であり、血管炎症部位で血小板の活性化、凝集に伴い放出され、血管透過性の亢進、血管新生を誘導する。我々は血小板に含まれるVEGFをPlatelet
VEGFと定義し、川崎病におけるPlatelet VEGFと炎症病態や重症度評価との関連性について検討した。急性期川崎病患児80例(KS群)と発熱コントロール児26例(Control群)において、血清VEGF値、Platelet VEGF値はKS群で有意に高値であった。発症1か月間の最大CAA
z-scoreに関しての検討で、治療前の血清VEGFとの間に相関はみられなかったが、Platelet
VEGFとCAA z-scoreでは有意な正の相関がみられた。血管炎症部位では活性化された血小板から大量のVEGF、PDGFが放出される。重症であればあるほど、血小板の凝集、活性化が促進される。Platelet VEGF は川崎病血管炎の病態を鋭敏に反映している可能性が示唆された。 |
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野村裕一,田邊貴幸,江口太助,根路銘安仁,豊島光雄,新小田雄一,今中啓之,河野嘉文.小児科臨床実習における入院患児に付き添っている母親による学生評価 日本小児科学会雑誌113(9):1436-1439,2009 |
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卒後臨床研修中の研修医の小児医療への興味の維持や意欲向上のために1年目小児科研修が論議されているが、その効果は不明である。また、経験が十分でない1年目の時期に小児科研修を行うことに問題がないことの確認も必要である。鹿児島大学病院小児科で小児科研修を行った研修医を対象とし、小児科研修目標の自己評価と指導医評価、研修の感想についてのアンケートを1年目と2年目研修に分けて比較検討した。経験が求められる各疾患の担当患児数は両群で差を認めなかった。基本的診療態度や基本的診療技術の自己評価や指導医評価は、1年目研修医で自己評価の低い項目が一部見られたが、有意差は認めなかった。研修内容の満足度は1年目が有意に高評価であり、小児科研修の楽しみ度の評価も1年目研修医が有意に高評価だった。小児科研修を1年目に行うことに研修上の問題はなく、その満足度や感想はむしろ2年目研修より高評価であり、小児医療への興味向上に繋がる可能性が考えられた。卒業時に小児医療に興味を持つ学生に小児科1年目研修を勧めることで、その興味の維持や意欲を高めることが期待される。 |
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上野健太郎,楠生 亮,今村真理,野村 裕一,河野 嘉文.鹿児島県における離島の地域小児科センターと高次医療機関との連携と問題点 日本小児救急医学会雑誌 8(3):293-296, 2009 |
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小児救急患者では、安全かつ効率的な病院間搬送の必要性が高く、小児救急搬送の体制整備を確立することは重要な課題である。鹿児島県では28の有人離島を抱え、交通が海で遮断されていることにより高次医療機関への救急搬送が困難なケースが多い。したがって実質的に医療圏は島ごとに分断されている。われわれは離島からの救急搬送手段として空路、海路の交通機関に頼らざるを得ない。地理学的要因のある鹿児島県では、離島の地域小児科センターを中心とする集約化、重点化を進めつつ、小児医療の研修や2次病院の医療体制を強化していかなければならない。また、へき地医療人育成や IT
Karte (ITカルテ)
システム、汎用動画像リアルタイム搬送システムを活用し病院間の連携を更に強化していく必要がある。ドクターヘリコプター導入へ向けて、鹿児島県の小児救急医療体制の充実化をはかりたい。 |
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二宮由美子,野村裕一,安田智嗣,今林 徹,垣花泰之,河野嘉文.集中治療を要した小児例における持続的血液濾過透析併用療法の有用性 日本小児科学会雑誌113(9):1399-1403, 2009 |
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持続的血液濾過透析(CHDF)は多臓器不全(MOF)を来たした小児においても重要な治療法の一つである。小児におけるCHDFの有用性を検討した。8年間に当科でCHDFを施行した35症例を後方視的に調査し、CHDFから離脱できた例(離脱群)、離脱できず死亡した例(死亡群)の比較検討を行った。多臓器不全(MOF)の重症度はSequential Organ Failure Assessment
(SOFA)で評価した。35例中25例(71%)がCHDFから離脱した。MOFを来たしたのは26例で、16例(62%)が回復し10例が死亡した。MOFのない9例は全例回復した。死亡群は離脱群と比較してLactate値、Na値が有意に高値で、SOFA
scoreも高点だった。離脱群の平均+1SDを超える値を高値・高点とすると、Lactate高値(11mmol/L以上)やNa値高値例(145 mEq/L以上)、SOFA scoreの高点例(11以上)は、死亡群で全て有意に高頻度だった。これらを認めなかった15例は全例回復し、2項目以上の高値・高点を認めた9例中8例が死亡した。CHDFを併用することにより、MOFを認めた重症例でも救命が可能となる場合もあり、CHDFは小児の集中治療における有用な治療の選択肢の一つと考えられる。Lactate値やNa値の高値、SOFA
score 高点がある場合はCHDFを含めた強力な治療戦略の検討が必要と考えられた。 |
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野村裕一,田邊貴幸,江口太助,根路銘安仁,豊島光雄,新小田雄一,今中啓之,河野嘉文.小児科臨床実習における入院患児に付き添っている母親による学生評価 日本小児科学会雑誌113(9):1436-1439,2009 |
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診療参加型実習を安全に行うという観点からは、患者が安心して臨床実習に協力できることも重要であり、より良い診療参加型実習を行うためには患者からの評価も検討する必要がある。小児科臨床実習終了時に付き添い母による学生の5段階評価(1-5;5が高評価)を行った(@熱心な研修態度、A思いやりある態度、Bコミュニケーション能力、C診察能力、D医学知識)。母による評価が92件得られ、その評価は全ての項目で高評価だった(@4.1±0.8、A4.1±0.9、B3.9±1.1、C4.1±0.7、D4.0±0.8)。CBT成績と母による評価に相関する項目はなく、OSCE成績と母による診察能力の評価には有意な正の相関が見られた(r=0.336, p=0.01)。CBT成績が良くてもOSCE成績の悪い学生は母によるコミュニケーション能力評価も低かった。母による学生評価は臨床実習が安全に行われているかどうかを評価するための患者満足度に関連する評価として重要と思われる。今回の母による学生評価は4点前後と高評価であり、当科の診療参加型実習は家族の観点から良好に行われているものと考えられた。付き添い母による学生評価は、診療参加型臨床実習における患児側の観点からのコミュニケーション能力を含めた診察能力の評価として有意義と考えられた。また、同実習前に共用試験OSCEが行われることの重要性が再確認された。 |
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Kodama Y, Okamoto
Y, Ijichi O, Shinkoda Y, Nishikawa T, Tanabe T, Yoshioka T, Tashiro Y,
Mougi H, Kawano Y. Continued complete remission without systemic therapy for
isolated testicular relapse after bone marrow transplantation in a boy with
acute lymphoblastic leukemia. Pediatr Transplant. 2009;13(6):769-772. |
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ALL骨髄移植後の精巣単独再発は稀な病態である。その治療は局所照射、除睾術、全身化学療法の組み合わせであるが、その効果は確立していない。今回我々はALLで骨髄移植を行い91か月間寛解を維持した後に、精巣のみに再発した症例を報告した。治療は移植後長期間寛解を維持できていたので、除睾術のみ行い、その後2年間寛解を確認している。我々の症例は骨髄移植後の晩期発生の精巣単独再発に対しては除睾術のみでも妥当な治療であることを示唆している。 |
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Nishikawa T,
Okamoto Y, Tanabe T, Shinkoda Y, Kodama Y, Tsuru Y, Kawano Y. Calcineurin-inhibitor-induced
pain syndrome after a second allogeneic bone marrow transplantation for a child
with aplastic anemia. Pediatr Transplant. 2009;13:641-644 |
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2回目の同種骨髄移植後にタクロリムスによるCIPSを発症した重症再生不良性貧血の児を経験したので報告する。1回目の骨髄移植後16か月後に2次性生着不全のため、HLA一致の前回と同一ドナーである兄から2回目の骨髄移植を施行した。前処置はFlu(30mg/m2)×4d+CY(50mg/m2)×4d+ATG(15mg/kg)×4d、GVHD予防はタクロリムス+経口プレドニゾロンで行った。移植後15日目に生着を確認した。しかし、19日目より誘因なく突然、両大腿部に激しい疼痛発作が出現した。持続時間は数十秒で間欠的に連続して発作様に生じ、多種の鎮痛剤を投与したが疼痛発作は続いた。両大腿部のMRIでは疼痛部位に一致しT2強調画像で高信号域を認め、CIPSで典型的とされる骨髄の浮腫状変化と考え、臨床症状とMRI所見よりCIPSと診断した。CIPS発症時のタクロリムスの血中濃度トラフ値は10.1 ng/mlと治療域でコントロールされていた。両側の激痛発作は移植43日目以降、自然に消失したためタクロリムスの中止は行わなかった。造血幹細胞移植後のCIPS合併の報告例は非常に稀である。本例は造血幹細胞移植後のCIPS例としては初の小児例であり、原疾患も初の非腫瘍性疾患での報告である。 |
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Nishikawa
T, Okamoto Y, Tanabe T, Kodama Y, Shinkoda Y, Kawano Y. Critical illness
polyneuropathy after Bacillus cereus sepsis in acute lymphoblastic leukemia.
Internal Med 2009;48:1175-1177 |
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CIP(Critical Illness Polyneuropathy )を合併した急性リンパ性白血病(ALL)の16歳女子例を経験した。寛解導入の化学療法後に、多発性脳膿瘍をともなうBacillus
cereus敗血症を合併した。抗菌薬治療・G-CSF投与により全身状態は改善したが、立位をとることができないままであった。神経学的検査での軸索傷害型のneuropathy、ならびに臨床経過・理学所見よりCIPと診断した。以後のALLに対する治療は神経障害を助長する可能性を考慮しVincristineを除いた化学療法を継続し、CIPに対しては理学療法を継続した。CIPの発症から約5か月後にsteppage
gaitでの独歩が可能となった。ALLに合併したCIPでは本例のようにVincristineの投与を中止しなければならない例もあるが、ALLに対する治療を継続しながらCIPの改善を期待できる。 |
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Okamoto
Y, Watanabe T, Watanabe H, Onishi T, Kawano Y. Double apheresis of peripheral
blood stem cells in a single day in children mobilized by granulocyte
colony-stimulating factor for transplantation. Pediatr
Transplantation 13 440-443, 2009 |
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造血幹細胞は骨髄と末梢循環を行き来しているので、1回目のアフェレーシスの数時間後に2回目のアフェレーシス(ダブルアフェレーシス)を行って、幹細胞を採取することが可能かも知れないと考えた。39人の小児がん患者または健常ドナーに対しG-CSFを投与し、107回のアフェレーシスを行い、検討した。対象の年齢の中央値は7歳、体重は20kgであった。ダブルアフェレーシスによる有害事象はわずかであった。計22回のダブルアフェレーシスでの採取されたCD34陽性細胞数は、1回目が体重あたり5.3
x 106個、2回目が4.7 x 106個で差はなかった。多変量解析では、1回目に採取されたCD34陽性細胞数が、2回目採取CD34陽性細胞数を規定する因子であった。 (p=0.008) ダブルアフェレーシスは安全に行うことが可能であり、従来のように2日連続で採取するよりも小児患者やドナーの負担は少ないと考えられる。 |
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Toyoshima M,
Yonee C, Maegaki Y, Yamamoto T,Shimojima K, Maruyama S, Kawano Y. Vertebral
fusion in a patient with supernumerary-der(22)t(11;22) syndrome. Am J Med
Genet A. 2009;149A(8):1722-6 |
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47,XX,+der(22)t(11;22)(q23.3;q11.2)
の核型を持つ症例を報告した。錐体路徴候を呈したため撮像された3D−CTでT1-T2
レベルの脊椎レベルの癒合、MRIにて椎間板変性、ヘルニア、脊髄圧迫を認めた。CGHアレイ法、FISH法にて脊椎の発生に関与するTBX1がトリソミーであることが示された。TBX1がモノソミーとなる22q11.2欠失症候群では多数の脊椎奇形が報告されているが、トリソミーとなる本染色体異常でも脊椎奇形を生じると考えられた。先天的な脊椎癒合がある場合、脊椎の可動性が低下するため、軽微な外力でも脊髄脱臼、脊髄損傷を生じてしまう。適切な生活指導を行うために、この染色体異常が診断された場合には脊椎と脊髄の画像評価を行うべきである。 |
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Eguchi
T, Nomura Y, Hashiguchi T, Masuda K, Arata M, Hazaki D, Ueno K, Nishi J, Kawano
Y, Maruyama I. An elevated value of high mobility group box 1 is a potential
marker for poor response to high-dose of intravenous immunoglobulin treatment
in patients with Kawasaki syndrome. Pediatr Infect Dis J. 28(4):339-341, 2009 |
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2003年1月から2006年12月に鹿児島市医師会病院に入院した36人の川崎病患児で血清HMGB1を測定した。(初回免疫グロブリン療法に対する反応群29名、不応群7名) 不応群のHMGB1、入院時の病日、白血球、CRP、AST、LD値は、反応群より優位に上昇していた。HMGB1値は、ROC曲線下面積が最も大きくHMGB1が予後予測因子として最も優れていた。2.4ng/mlをカットオフポイントとしてとると、感度86%、特異度86%であった。HMGB1は川崎症候群のIVIG療法に対する不応例予測に良い指標になると思われた。 |
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上野健太郎,水流由美子, |
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症例1は1歳3か月男児、BCG接種10ヵ月後に左前胸部に皮下腫瘤を認め、左第6肋骨の溶骨性変化を認めた。症例2は1歳5か月男児、接種6ヵ月後から左膝関節の熱感、腫脹を繰り返した。いずれも生検病理組織は乾酪壊死を伴った類上皮肉芽腫で、結核患者との接触はなく、クォンティフェロン検査陰性。症例1は遺伝子検査でBCG東京株と同定した。BCG既接種者の骨髄炎では、BCG骨髄炎を疑って早期の抗酸菌培養と遺伝子検査が重要である。 |
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症例は5歳2か月の男児。5歳1か月頃から、誘因なく右頬部の圧痛と腫脹が出現した。近医でのMRI検査で右頬骨体部を破壊し右上顎洞および右眼窩内に浸潤する腫瘤性病変を認め、当院に紹介となった。Gaシンチでは同部位に異常集積を認めたが、他部位に異常集積は認めなかった。生検組織所見によりCD1a、S-100蛋白陽性細胞の増殖を認め、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)、Single-system, Single-siteと診断した。腫瘤は眼窩内に進展していることから全身化学療法を行った。開始1週目で右頬部の圧痛・熱感・腫脹は消失し、治療終了後12か月後の現在も再燃なく寛解を維持している。LCHの限局性病変の治療については自然軽快する例も多く、一定のコンセンサスが得られていない。本例では、眼窩内に進展しているため、中枢神経浸潤や後遺症が残る可能性を懸念し化学療法を選択した。LCHは頭頸部に症状が出るものが多く、小児耳鼻咽喉科疾患として注意を要する。 |
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野村裕一,今中啓之,四俣一幸,江口太助,田邊貴幸,根路銘安仁,永迫博信,河野嘉文.共用試験成績と小児科臨床実習現場における評価の関連.日児誌113(1):112-115,
2009: |
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共用試験成績と臨床現場における指導医評価の関連について検討した。【方法】平成18年度に小児科臨床実習を行った87名で,Computer Based Test (CBT)やObjective Structured Clinical
Examination (OSCE)の成績(@医療面接,A診察,B救急)と指導医による評価(a. 診療実習態度,b. 診察・コミュニケーション能力(診察能力),c. 医学知識)の関連について検討した。【結果】CBT成績は医学知識の評価(r=0.293, p=0.006)と正の相関を認めたが,診療実習態度との相関は認めなかった。OSCE成績は診療実習態度,診察能力,医学知識の評価と有意な正の相関を認めた。診察能力の評価はOSCE成績の中でもOSCE診察と正の相関を認めたが(r=0.249,p=0.020),OSCE面接とは相関しなかった。共用試験の各項目を独立変数としたStepwise解析では,医学知識の評価はCBTが,診察能力はOSCE診察が規定していた。【考案】CBT・OSCE成績が小児科臨床現場の評価をそれぞれ規定していたことから,共用試験成績の悪い学生における実習時の指導強化が必要とも考えられた。OSCE面接と診察能力の臨床現場の評価が相関しないことから,小児科診療の特殊性を考慮した実習前の指導も必要である。【結語】小児科臨床実習現場の指導医による学生評価と共用試験成績には正の相関を認めた。実習効果を高めるために共用試験成績を考慮した指導体制構築の必要性が示唆された。 |
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野村裕一,新小田雄一,根路銘安仁,今中啓之,河野嘉文.医学部1年生保育所体験実習は小児医療への関心を高めるために有効か?日児誌
113(3):564-568, 2009 |
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【目的】医学部入学時直後から学生に小児や小児医療に関心を持たせるための試みとして保育所体験実習を実施し,その有効性について検討した。【対象および方法】H19年入学の医学部1年生を対象とし,同じ保育所での実習を3週間隔で2回行い,実習前後のアンケート情報を解析した。【結果】77名の実習参加者で実習前と後の両方の回答が得られたのは60名(78%)だった。保育所実習後に,子どもについての印象は多くの項目で有意に向上した。また,子どもの対応についての意識も全ての項目で有意に向上した。今後の小児医療実習への関心はやや高まったが有意ではなかった。しかし弟妹のある学生に限ると有意に高くなっていた。この有意差は同胞の有無に分けた検討では見られなかった。【考案】保育所体験実習は小児に関わることへの躊躇を減らす点で有効と考えられた。弟妹のある学生では効果がみられた今後の小児医療実習への関心の高まりが弟妹のない学生では認められず,小児と触れ合う機会としての今回の実習効果を更に強化する対策も必要である。実習に引き続いた小児医療体験の機会の提供が小児医療への関心を高めることが期待される。【結語】医学部1年生における保育所体験実習は,小児に関わることへの躊躇を減らす点で有効だった。小児医療への関心を高める点では弟妹のある学生において有効だった。 |
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Shinkoda
Y, Nagatoshi Y, Fukano R, Nishiyama K, Okamura J. Rhabdomyosarcoma masquerading as
acute leukemia. Pediatr
Blood Cancer. 2009;52(2):286-7. |
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初発時より著しい骨髄浸潤を呈し、白血病との鑑別を要する横紋筋肉腫(RMS)は稀とされている。 腫瘍圧迫症状がなく白血病との鑑別を要したRMSの3例を経験した。全例、骨髄で95%以上の芽球様の異常細胞がみられたが、骨髄球系およびリンパ球系の表面マーカーは陰性であった。免疫染色でactin, desmin, およびmyoglobinが陽性であり、RMSと診断できた。 初発時、白血病様の骨髄像を呈し、血液細胞系の表面マーカーが陰性でlineage診断が困難な場合には、免疫染色が有用である。 |
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