大学公開講座実施報告

老人の看護とリハビリテーション

鹿児島大学医学部リハビリテーション医学講座


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 当リハビリテーション医学講座では、旧霧島分院時代の1984年からリハビリテーション医学の実践についての大学公開講座を開催しています。1997年度の公開講座は、鹿児島大学医学部附属病院霧島リハビリテーションセンター、宮崎県地域職業訓練センターで既に開催され、今後は那覇市自治会館、名瀬市中央公民館金久地区分館の各会場で開講予定です。
 そのうち霧島での第1回公開講座の模様について報告します。
1997年度大学公開講座「老人の看護とリハビリテーション」実施報告

大学公開講座
「老人の看護とリハビリテーション」

 医学部リハビリテーション医学講座は大学公開講座「老人の看護とリハビリテーション」を開催するのを毎年の恒例としているが、本年度は年4回、牧園町、宮崎市、那覇市、名瀬市で予定し、その初回を7月12日13日の両日、霧島リハビリテーションセンター(牧園町)にて行なった。
 プログラムは、老人の心と身体の特性や特有の疾病構造、脳卒中の合併症、片麻痺のリハ、失語や痴呆のリハ、老人の性、地域医療や介護保険などの多岐に渡る講義を行った後、リハ部や看護部が中心になって脳卒中の運動療法、在宅ケアの方法の実技指導を行うといった過密なもので、計10時間であるが、開催する側にとっては内容が広い分野にわたるので時間はいくらあっても足りないというのが実感である。定員は80名だが県下全域から看護部、保健婦、介護士、PT、OT、医療事務職員などを中心に86名の参加をみた。
 これからの医療は病気や手術や事故の後遺症である機能障害、能力障害とどのように取り組んでいくかのリハ医学が重要な柱のひとつとならねばならぬはずだが、その実際のリハの現場はチーム医療が中心である。リハメニューを組み立て処方するのは医師の権限とされていることを考えると、そのチーム医療の要(かなめ)の位置を占めるのはやはり医師であることが期待されるが、その医師、実際にリハ部門を充実させ訪問リハも実施しているような開業医の参加がいつも極めて少ないのは残念である。
 いろいろの質問がなされたが、地域の病院や訪問看護や訪問リハでリハの対象となる人々は決して単一の障害で苦しんではないし、改善してもその状態をずっと維持できるとは限らないので、啓蒙的な総論やかけ声だけというのは論外であるが、現場のケーススタデイに確実に役に立つ各論の充実をいかにして今以上に保証していくかが、時間的制約の中でも問われ続けていかなければならないと思った。
(鹿児島大医学部リハ講座 川津学)