ご挨拶
鹿児島大学医用ミニブタ・先端医療開発研究センター センター長 臓器置換・異種移植外科分野 教授 山田和彦 山田和彦写真

鹿児島大学医用ミニブタ・先端医療開発研究センター (旧称 フロンティアサイエンス研究推進センター)教授として平成19年から異種移植外科分野を主宰しています。私の研究室は、研究成果の臨床応用を目的とした前臨床移植研究(トランスレーショルリサーチ)を主たる実験系としています。

研究の柱
国内外における大動物(ミニブタ・サル)を用いたトランスレーショルリサーチの中核拠点としての地位を確立し、特に「同種移植での免疫寛容誘導方法の確立」と「異種臓器移植の臨床応用を目指す」ことを最終的な研究目標として掲げ、研究を行っています。
研究における若手研究者の役割と大切な思考
A.役割
私の研究室に加わる若手にはじめに伝えるいくつかの事項があります。我々の研究は大動物を用いたトランスレーショナルリサーチであり、その大筋は私と特任准教授である佐原が実験計画を立てています。若手研究者はその大きな歯車に入り確実に歯車を進め、次の歯車へ力を伝えていく役割を果たします。いかにそのギアレシオを効率的にするかに若手研究者の力が大きく貢献しています。
B. 大切な思考
若手研究者が、我々の分野で研究を始める上で私がはじめに伝える基本的な思考法は以下にまとめることができます。
1)これまでの報告を解析した上での新しい発想と前向きな思考を持つ
2)ネガティブデータは次の実験プランの基礎データになる
3)データを慎重に解析する
4)論文に記載したデータに対して責任を持つ
5)短期間(2年間)の達成目標とその延長にある長期目標を持つ
6)継続は力なりを忘れない
 ここまでは、研究分野でよく耳にする事柄です。これに加え、私はこれまで15年間米国で研究室を主催していた経験と(ハーバード大学准教授、マサチューセッツ総合病院移植生物学研究センター主任研究員)、外科系学会で目にする日本の臨床医・研究者の発表を耳にして、

7)成果を欧米で効果的に発表する発表力と海外の研究者との交流会話力をつける
 ということを伝えたいと思います。私の研究室に参加する若手のほとんどは研究歴を持ちません。しかし、上記の重要性を理解し、習得しようとする熱意さえあれば、私の研究室の2年間で飛躍的にこれらを習得できると確信しています。

2012年1月1日
鹿児島大学医用ミニブタ・先端医療開発研究センター センター長
臓器置換・異種移植外科分野 教授
山田 和彦