衛生学・健康増進医学 本文へジャンプ
スタッフと研究内容


スタッフ紹介

教室メンバー:教授(堀内正久)、講師(小牧祐雅)、助教(牛飼美晴)、大学院生1名、客員研究員5
自主研究専攻医学部学生(3年生:中原愛水さん、4年生:上田怜さん、5年生:山之口果歩さん) 


研究テーマ

「働く人の健康を守るため」に、予防医学の実験科学を進めます。

●人フィールド
「鹿児島という地域の産業保健を考える」
・多職種連携による予防医学・産業保健システムの構築
・鹿児島市CKD予防ネットワークの構築

・鹿児島大学桜ヶ丘地区産業医から学ぶ産業保健


●実験動物
※職場環境を考慮した 緩徐ストレスマウスモデル
①不規則食事摂取モデル
②新規環境ストレスモデル

※脂肪酸代謝異常マウス
 カルニチン欠乏の病態:外的環境因子(栄養状態:ビタミンやアミノ酸)の影響を評価する
                新規病態:脂肪酸代謝異常と脳機能



関連業績


●人フィールド

   1)産業保健に携わるマンパワー不足は重症です。特に、鹿児島の様な地方にあっては、大企業の産業保健とは異なる仕組みが求められています。研究というよりも、「人を育てる」という意味で、地方の産業保健に関わる人づくりの仕組みを研究したいと思います。鹿児島市における地域・職域連携推進専門部会の部会長として、地域・職域の連携を図ることで、マンパワー不足を解消できるのではと考えています。将来的には、鹿児島県において、「労働衛生コンサルタント」や「理系の衛生管理者」資格者を増やしたり、産業保健に関わる「公認心理師」資格者を増やしたりすることができればと考えています。NST Nutrition Support Team) という多職種連携が、医療機関内における栄養管理において活躍しています。働く人の健康を守る産業保健でも、WhSTWorkers' health Support Team)といった多職種連携の仕組みが構築できればと思います。

    2)慢性腎臓病(CKD)予防ネットワークを利用した予防医学

      平成26年度から鹿児島市CKD予防ネットワークが開始されました。私たちの教室は、本ネットワークの運用に大きな責任を持っています。本ネットワークをより良いものとするために、適切な診断法や介入法の開発を試みたいと思います。CKDステージに用いられる尿検査の新規診断法開発や、食事中のたんぱく質毒性の様々な側面を明らかにしたいと考えています。たんぱく質の過剰な摂取は、腎機能だけでなく、糖代謝に対しても一定の条件においては、悪影響を生じることを明らかにしました。たんぱく質の網膜への影響やたんぱく質を構成するどのアミノ酸の毒性が強いのかを評価していく予定です。
また、実際的には、市中の薬局薬剤師の先生方に、「CKD登録薬剤師」として、ネットワークに参画頂き、①健診、②医療、③行政 との連携を図り、CKD予防を推進できればと考えています。

      


実験動物

1)新規のストレスばく露マウスモデル
食餌や環境を操作したストレス条件での栄養因子(ミネラルやアミノ酸)の代謝を評価しています。 

2)脂肪酸代謝異常マウス

        私たちは、脂肪酸代謝に必須の因子であるカルニチンを遺伝的に欠乏しているマウスモデルを世界に先駆けて確立しました。本疾患モデルを用いて、脂肪酸毒性の生体内での影響を評価しています。
特に、脂肪酸代謝異常の治療・予防を考慮して、脂肪酸毒性を「緩和」する因子や脂肪酸毒性の指標を探索しています。
①ビタミン代謝
②脳機能
に注目して、解析を進めています。
また新規病態として、「不妊」についても解析を進めています。