鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学

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Department of Cardiovascular Medicine and Hypertension, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University

研究について

臨床研究:研究グループ

心臓カテーテル グループ

2019年 心臓カテーテル グループのあゆみ

神田大輔,徳重明央,有川 亮,安﨑和博,薗田剛嗣

心臓カテーテルグループの2019年は大きな変化の年でした。これまで長年グループを牽引されてこられた濱崎秀一先生が2013年10月に鹿児島市立病院に異動された後を引き継がれ,以後の臨床・研究・指導にあたってこられた内匠拓朗先生が2019年4月より出水郡医師会広域医療センター循環器内科部長として,また,2017年に出水郡医師会広域医療センターより大学に戻られ,カテーテルグループ及び救急部で臨床・研究と若手指導にあたってこられた吉野聡史先生が同じく4月より県立薩南病院循環器内科部長として異動されたため,私が後を引く継ぐことになりました。ともに,大変優秀で,素晴らしい実績を残してこられた先輩方であり,大きな喪失感とともに非常に身の引き締まる緊張の連続と日々戸惑うことばかりで,あっという間に年末を迎えようとしています。さらに,2015年9月に大学に戻って以降,私の同期として常にカテーテル治療や病棟診療業務で互いに切磋琢磨しながら支えて頂いた小瀬戸先生も学位論文の仕事を終えられ,10月より川内市医師会立市民病院循環器内科部長として出向され,2019年の大学カテーテルグループはまさに激変の年でした。

この大きな人事異動の中,現在TAVI治療の中心を担いつつ常に病棟の良きお兄さんとして活躍中である薗田先生の同期の有川亮先生が鹿屋医療センターから,安﨑和博先生が出水郡医師会広域医療センターから,4月に戻ってきてくれました。二人とも,前任地では循環器内科部長として第一線で中心的な立場として頑張っておられたので,すぐに持ち前の実力を発揮し,同期の薗田先生と三羽鳥として急患対応含め日々頑張ってくれています。さらに,留学中であった琉球大学から徳重先生も帰還され,外来をお手伝いいただきながら透析患者さんのKIDSレジストリーを含めた臨床研究データの取りまとめをして指導にあたってくれています。

臨床に関しては,PCI・EVT・TAVIを中心としたカテーテルインターベンションに積極的に取り組ませていただいており,昨年に引き続き,件数も増加傾向です。特にPCIに関しては,ロータブレーターの施設認定も取得し,当院の特徴として透析を含めた高度石灰化病変を含むcomplexな症例の割合が多いことから積極的にロータブレーターを使用して良好な拡張を得ることを目指しております。また,末梢血管に対するEVTでも薬剤溶出性ステント(DES)/薬剤溶出性バルーン(DCB)/ステントグラフトといった最新デバイスを使用し,complexな病変にも血管外科の先生方と協力してhybridな治療を行っております。このように複雑かつ増加傾向のインターベンションに際し人手不足が否めない中,ようやく大学病院でも念願であったMEさんのカテ室専従体制も少しずつ整いつつあり,増加傾向にある劇症型心筋炎や急性冠症候群に伴う心室細動,CPA蘇生後など心原性ショックの救急患者様のPCPSや IABPといった補助循環デバイスのみならず,IVUSやOCT,ロータブレーターなどにも積極的に取り組んでいただいております。

11月現在,本年のPCIは200例を超え(内,約15%はローター使用),EVT 70例,TAVIは年内で30例に到達する予定です。また,心不全・心筋症グループが主体で治療にあたられている心不全・心筋炎・心筋症患者様に対する心筋生検も本年はすでに15件を超え,閉塞性肥大型心筋症に対してはPTSMAも行うなど,心不全・心筋症患者様の確定診断や治療にも貢献できるよう努力しております。

TAVIに関しては,大学病院ならではともいえるような,複雑かつ複数の併存疾患を合併された重症大動脈弁狭窄症患者様への治療も増えつつあり,TAVI+PTMCなどcomplexな治療に関しても薗田先生と心臓血管外科の豊川先生を中心にハートチームで協力しながら取り組んでおります。

さらに,11月には腎デナベーションの治験も始まり,今後より一層チーム一丸となって診療にあたっていこうと思っております。

研究面においては,本年は,前述のように小瀬戸先生が学位論文を終えられました。グループ全体では,日本循環器学会総会及び地方会,心臓病学会,CVIT,ESC,AHAで症例発表や研究発表を行い,これらの研究発表の成果は,4月に戻ってこられた有川・安﨑両先生が大学院生として今後データをまとめていく予定です。

最後になりましたが,本年も関連病院や開業医の先生方から多くの患者様をご紹介頂き,誠にありがとうございました。この場をかりて御礼申し上げます。引き続き,For The Patientの信念で患者様に満足していただける医療を目指し,取り組んで参りたいと思いますので,今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

文責:神田大輔