臨床研修希望の方

学生・初期研修医

初期研修プログラム(血液内科)

研修の概要

初期研修においては、全人的診療に必要な内科全般にわたる考え方と技能を身に付けることを目標とする。血液内科の専門的な検査や治療の修得においては、ほぼすべての診療科において経験する抗がん剤治療の基本、免疫不全状態の患者の管理に関する知識と技能を修得する。

初期研修医は原則として受け持ち患者2-4名を担当し、内科専攻医と指導医の指導を受ける。患者およびその家族への説明や同意については指導医とともに行い、説明の仕方、検査や治療に対する理解を得る過程を学ぶ。

同一期間にローテーション可能な初期研修医の数は3-4名が理想と思われる。

研修目標
  • 血液内科における基本症候(発熱・貧血・リンパ節腫脹・出血傾向)をきたした患者の診察を行い、鑑別を挙げられる。
  • 末梢血液の異常値・形態異常を理解し、鑑別診断ができる。
  • 骨髄穿刺・骨髄生検の適応と合併症に習熟し、上級医の指導のもとで実施する。
  • 腰椎穿刺の適応と合併症に習熟し、上級医の指導のもとで実施する。
  • 中心静脈ライン確保の適応と合併症に習熟し、上級医の指導のもとで実施する。
  • 急性白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫患者・再生不良性貧血・免疫性血小板減少症症例の主治医として、検査・標準的治療について計画を立てることができる。
  • 輸血療法(濃厚赤血球、濃縮血小板、新鮮凍結血漿、免疫グロブリン補充、アルブミン投与)の適応と副作用を理解し、適切な輸血療法ができる。
  • 抗癌剤の適応・投与法・副作用・副作用への対応に習熟し、上級医の指導のもとで適切に実施できる。
  • 発熱性好中球減少症への対応を中心に、顆粒球減少時の対応ができる。
  • 可能であれば再生不良性貧血・溶血性貧血・巨赤芽球性貧血などの貧血疾患、特発性血小板減少性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病・血友病などの血栓・出血性疾患を経験する。
  • 自家・同種造血幹細胞移植を経験する。
  • 腫瘍緊急症の対応について修得する。
  • 緩和医療の適応、医療麻薬の適正使用について理解する

初期研修プログラム(膠原病内科)

研修の概要

初期研修の到達目標として,リウマチ学の知識を整理し,実際の臨床に使えるようになることが,リウマチ学を専門としない医師にとっても重要である。

実際に患者を受け持ち,内科専攻医と指導医の指導を受けながら,問診,診察,検査,診断,説明と同意取得,治療を通してリウマチ性疾患の診療を習得する。

研修医の数と比べて入院患者数が不足する場合は,外来患者を上級医と受け持つことも可能である。

研修目標
  • 詳細な病歴を聴取し,診断・治療に役立てる。
  • リウマチ性疾患に特徴的な関節・皮膚症状などの身体所見を取り,診察手技を習得する。
  • リウマチ性疾患の診断・病型分類・疾患活動性評価に有用な自己抗体を適正に選択して検査する。
  • 血液検査結果は診断や病態評価の補助に過ぎず,身体所見や画像所見と合わせて総合的に判断する。
  • 想定する病態,検査目的,および被験者の状態を考慮し,最適な画像検査を選択する。
  • 単純X線,関節超音波検査(関節エコー),CT,MRIなどの詳細な評価を習得する。
  • リウマチ性疾患を診断するために筋生検,皮膚生検,口唇腺生検などを施行する。
  • 関節液検査を診断のために施行する。
  • リウマチ性疾患の疫学・病態・病因・症状・臨床検査・画像検査・疾患活動性の評価・内科的治療・合併症・経過・予後について学習する。