ベストティーチャー最優秀賞

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氏名:吉満 誠
所属:医歯学総合研究科 血液・膠原病内科学
「授業に対する心がけや創意工夫を行っている点などについてのコメント」

 

この度,令和3年度鹿児島大学医学科ベストティーチャー賞を授与いただき,大変光栄に感じております。コロナ禍においても学生の学習機会の確保のためご尽力いただいております担当事務の皆様にはこの場を借りて深く御礼申し上げます。このような賞をいただけましたのも、教育時間確保のために診療をバックアップしてくれている当科メンバー、そして何より立派な医師になるために学びたいという純粋な気持ちをぶつけてくれる学生のおかげだと思っております。

私の専門は,血液内科学になります。血液・腫瘍系統講義に加え、臨床実習を担当しております。近年体系的な臨床実習前教育により臨床実習生の問診、診察スキルは格段に向上しておりますが、実際の臨床実習では、これまで習得した知識とスキルをどのように活かしていいかわからず戸惑うようです。そのギャップを埋めるための方略として、当科の臨床実習では、まず診療録記載の『型』とその意義を説明し、『型』に沿って担当症例の診療録を記載してもらいます。『型』といったら聞こえがいいですが、要は『ひな形』です。医学部生は『ひな形』がありますと驚くような力を発揮いたします。皆様も心当たりがあるかもしれません。『ひな形』に沿って診療録を埋めようとすることで、これまで習得してきた知識と診察スキルなどがどこに活用できるかを実感してもらい、また不足しているものが何か可視化してもらいます。また記載した診療録の添削により学生毎の理解度を細かく把握することができ、到達度に合わせた指導が可能となります。力を伸ばすのが我々の仕事ですので、我々にとっても大いに便利なツールですね。

『最適な医療の提供に必要な知識と技能の習得』というのが医学教育の目標の一つです。医学教育にしっかりと取り組むことで、学生の向こう側にいる患者さんの健康に貢献できるという大変幸せな仕事だと感じております。今後もベストティーチャー賞の名に恥じぬよう学生教育に取り組んでまいりたいと思います。

鹿児島大学
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