第1回 鹿児島大学医学部連携教育フォーラム(2011年7月9日(土)実施 共通教育棟6階 インテリジェント講義室)

平成23年7月9日(土)にインテリジェント講義室にて「地域医療を担うプロフェッショナリズム教育」 第1回 鹿児島大学医学部連携教育フォーラムが行われました。

第一部 地域と連携した医療者教育「シャドウイング」パイロット実習

医学科の新カリキュラムのプロフェッショナリズム科目の1つとして第8期(4年生)までを対象とし、地域医療機関において「シャドウイング」パイロット実習を行っている。初めに田川教授が本実習の概念と概要等を説明した。次に平成22年度の実習学生である新村卓也さん(医学科5年)が実習の実際を発表した。3診療所での学生7名が実習を行った。本実習の成果として、基本的事項の修得および臨床推論の学習、医療面接による情報収集および基本的身体診察の修得、患者さん自体を理解することの重要性があげられた。診療参加型臨床実習の前段階として本実習は有効であった。フロアとの討議も熱心に行われた。

第二部 医学科1年科目「患者と医療」学習成果と専門職連携教育(IPE)への発展

保健学科堤教授の司会で、医学科1年生の3グループががん患者および家族の話を聞いてまとめ、医療現場の抱えている問題点に関しての考察をそれぞれ発表した。医療従事者の心無い態度が患者家族の心理的負担になり不信感を生むことや、経済的な負担をどう解消していくかについての考察があった。フロアからは疾患や治療ではなく患者さん自体をどう理解するかが重要である。家族をいかに心理的等の面から援助していくかが今後重要になる等に指摘があった。活発な討議の後、がんサポートかごしま代表の三好様より本学習の重要性に関してコメントをいただいた。

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第三部 特別講義 医療系学部における専門職連携教育(IPE)−千葉大学の取組と効果から−

千葉大学大学院看護学研究科宮赴ウ授にご講演いただいた。千葉大学では医学部、看護学部、薬学部の医療系3学部において、インタープロフェッショナル・エデュケーション(専門職連携教育;IPE)を全必修の専門教育科目として2007年に開始している。IPEの目的、特徴、プログラムの実際、教育方法、実施体制、学習方法、評価等に関する講演であった。なぜIPEが実行でき成果を上げているのかという質問に対しては、担当教員やTA(ティーチングアシスタント)の自発的かつ積極的な関わり・学部長のバックアップ・GP等の外部資金の導入による目的意識向上を挙げられた。盛況のうち閉会した。