医学科4年「チーム医療2」(平成27年10月27日〜11月12日)

 医学科4年生の授業「チーム医療2」は、学生がチーム医療の一員である主治医として医療専門職の連携を図り、チーム医療を計画することを学ぶ授業です。
 医学科4年生の115名と鹿児島県内各地で実習を行っていた他大学の薬学部5年生66名、合計181名の学生が16のグループに分かれて、主治医と担当薬剤師の立場から、40代女性の直腸がんと50代男性の脳梗塞の症例について検討を重ねました。鹿児島大学病院の医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ソーシャルワーカーの方々にご協力いただき、授業に参加していただいて授業を進めました。また、地域で活躍されている薬剤師の方々や、他大学薬学部の教員の方も見学におみえになり、ご意見をうかがうことができました。
 検査結果をふまえた症例の検討や患者・家族への説明をどのように行うか、治療方針をどうするかといったことを話し合うグループ討議の時間には、薬剤師、看護師、歯科医、専門医などの先生方のブースを設けて、学生の質問に答えていただきました。
 授業の参加者全員が注視する中、グループで決めた方針をもとに代表者が患者役の模擬患者さんに病状の説明を行いましたが、フィードバックで模擬患者さんから指摘されたことは言葉、表現の工夫の大切さでした。患者さんの気持ちに寄り添う姿勢をいかに示すことができるか、簡単には答えの出ない大きな問題提起となりました。
 また、同じく代表者が行った脳梗塞の症例の模擬カンファレンスでは、ソーシャルワーカーの方からの提案もあり、患者さんの生活や家庭の状況についても配慮する具体的な方法を学びました。
 間もなく実際の臨床の現場に出ていく医学生として、どの学生もロールプレイや模擬カンファレンスを真剣なまなざしで見守っていました。もし自分が主治医役になっていたらどのように行っていただろうかという視点で、代表の主治医の良かった点、改善点を見出していたようです。
 他大学の薬学生との合同授業というこれまでにない形の授業で、薬学生の薬の知識の豊富さに刺激を受け、医師ならではの医学の知識をもっとしっかり身につけなければとふりかえっている学生もいました。

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       <薬剤師へのコンサルテーション>         <専門医とのディスカッション>

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        <患者さんの病室という設定で>        <認定看護師へのコンサルテーション>

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        <模擬多職種カンファレンス>          <患者さんへの説明のロールプレイ>