研究テーマ　網膜・脈絡膜構造の検討

共同研究機関

なし

感覚器センター(眼科　)　教授坂本泰二
感覚器センター(眼科)　助教山下高明、医員山下敏史、白澤誠、大学院生寺崎寛人

20歳以上の本研究に同意した屈折異常以外に眼疾患のない者
症例数：50症例　　

意義：現在、光干渉断層計（OCT）の進歩により、人の網膜・脈絡膜の断層構造が非侵襲的に短時間で撮影可能になっている。更に機器の進歩により、その微細な構造が描出できるようになってきており、最新のOCTを用いることにより、錐体細胞外節の終末端（COST）が描出可能であることが報告されたが、基礎データは少ない。
そこで、我々は健常な日本人においてのCOSTを描出率や異なる3種類のOCT機種間での差についての検討、解析を行う。これらのデータを得る事により、網膜・脈絡膜疾患の病態理解を進める。
目的：OCTによるCOSTの描出や解析と年齢、性別、屈折度数との相関、器械による測定精度などのパラメータを調査する。
方法：20歳以上の健常者に同意を得たうえで、眼科一般検査（屈折検査、視力検査）、眼軸長測定、OCTによる網膜・脈絡膜の検査を行う。
OCT検査については、3機種（Cirrus HD-OCT、Spectralis、3D-OCT MARKⅡ）にて行うが、いずれの機種も数秒にて検査は終了する。
期間：臨床研究承認日から統計学的に必要な50症例が集まるまで（予想では平成24年７月31日ごろ）

効果：正常な脈絡膜の構造を非侵襲的に得ることにより、脈絡膜自体の生態下での意義や役割への理解に繋がる。また、各疾患における変化を検討する際の対照、基礎データとなり、病変意義の理解へ繋がる。
副作用又は被験者に及ぼす不利益及びその対処法等：本研究で行なわれる検査は、全て眼科外来において通常行われるものであり、非侵襲的検査である。通常、眼底疾患を有する患者にOCT検査を実施する場合はミドリンP®点眼での散瞳後に行うが、健常人の場合は無散瞳でも検査可能であるため、散瞳剤は用いない。また、本研究により何らかの異常が発覚した場合は、原則として本人へ通知することとするが、希望がない場合は通知しない。このことは同意取得時に確認する。

なし

なし：検査のみであり、研究に無償で参加することを同意した者が対象であり、特に必要ない。