鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学

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Department of Cardiovascular Medicine and Hypertension, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University

診療について

患者様へ:当科が専門的に行っている疾患・治療

患者様様向け

肺高血圧症

肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送る肺の血管の内腔がさまざまな原因によって狭くなり、血液が通りにくくなることで肺血管の血圧(肺動脈圧)が上昇する病態です。

肺動脈圧が高くなると、つながっている心臓の右側の部屋(右心室)に負荷がかかり、徐々に反対側にある左側の部屋(左心室)を圧迫するようになります。左心室は全身に血液を送り出す場所のため、徐々に左心室の容量が減ってしまうと心臓から送り出される血液量が低下してしまいます。そのためできるだけ早期に適切な治療をしなければ生命に関わることもあります。その一方でゆっくり進行するため、早期は自覚症状に乏しいことも多く、症状を自覚する頃は重症化していることも少なくありません。

肺高血圧症は様々な原因でおこりますが、その中でも肺動脈自体に病気の原因がある肺動脈性肺高血圧症と肺動脈内に多量の血栓が詰まってしまうことで発症する慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症が特殊治療の対象になります。

肺動脈性肺高血圧症には近年複数の治療薬が承認され、適切に使用することで病状を改善させることができるようになっています。

慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症は詰まっている肺動脈内の血栓の部位や量、患者さんの容態などを考慮し手術もしくはカテーテル治療を選択しますが、治療後劇的に良くなる患者さんが増えています。当科は2011年から肺動脈カテーテル治療を実施し、良好な治療成績をあげています(もっと肺動脈カテーテル治療について知りたい方へもご参照ください)。

肺高血圧症は十数年前までほとんど有効な治療法がありませんでしたが、近年次々に新しい内服薬や治療法が登場し生存率の改善がみられています。適切な治療を行うためにはしっかり原因を特定しそれに応じた治療を行う必要がありますが、患者数が少ない稀少疾患であることや原因が多岐にわたることから診断に苦慮することも少なくありません。当科は2012年から鹿児島県で唯一肺高血圧症専門外来を開設し、積極的に診療に取り組んでいます。