鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学

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Department of Cardiovascular Medicine and Hypertension, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University

研究について

臨床研究:研究グループ

高血圧・動脈硬化グループ

2019年 高血圧・動脈硬化グループのあゆみ

池田義之,赤﨑雄一,佐々木雄一,内門義博

高血圧チーム

臨床:ここ数年,病診連携の会などを通じて,多くの先生に2次性高血圧のスクリーニングを行っていただく機会が増えて来ているようです。若年20~40歳代の高血圧症例を中心として多くの2次性高血圧(原発性アルドステロン症,腎血管性高血圧,閉塞性睡眠時無呼吸症候群)の患者様を御紹介いただきました。特に,原発性アルドステロン症は,御紹介頂く機会が大変増えております。ガイドラインに記載されているような高血圧患者に占める割合が,5-10%程度と言われていますが,以前は,それほど診断されていなかったのではないかと思います。副腎静脈サンプリング検査は放射線科と協力して行っており,こちらも症例数が増えています。若年者で診断される機会が増えていることで,サンプリング検査を希望される方も多いです。ただし,両側病変であることも多く,今後も,どのような症例に対してサンプリングを行うのかは,原発性アルドステロン症の診療における課題と言えます。しかし,全体的に紹介していただく機会が増えたことで,若年齢の腺腫発見,手術という症例も増えています。引き続き,スクリーニングをしていただけたらと思います。また今秋からは,カテーテル治療グループの協力を得て,腎動脈アブレーションの臨床研究にも参加しております。一度は,下火になったように見えた治療も,症例をしっかりと検討した上で行うことで有効であることが報告されており,こちらについても治療抵抗性の高血圧症例に対する効果を期待しています。今後も多くの先生から紹介していただいて,患者様や先生に満足していただけるように頑張りたいと思います。

心筋シンチについては,これまで同様に,当グループと3年目の先生で負荷を行い,読影は引き続き藤元総合病院・木原浩一先生にお世話になっております。現在は,週2日行っており,近隣の病院からも紹介していただくことも増えております。今後とも,どうぞよろしくお願いいたします。

研究:本年は,仙台で日本老年医学会および東京で日本高血圧学会が開催され発表してきました。2017年から開始されました垂水研究に参加させていただいており,2018年からは,家庭血圧測定参加者が増えております。鹿児島大学の多くの先生が参加して,さまざまな全身評価を行っているので,健康に関心を持つことができているのではないかと思います。これらの結果と家庭血圧の関係が,今後さらにわかってくれば,多くの市民の方の健康的な生活に活かすことができるのではないかと思います。また枕崎市でも『高血圧ゼロの街 枕崎』がスタートしました。コンビニ,居酒屋など様々な場所での血圧測定ができるように枕崎市の取り組みも始まりました。これらが血圧や血圧関連合併症のみならず,全体的な健康リテラシーの向上につながることを期待しています 。

教育面においては,高血圧分野だけではないのですが,昨年度までは,当科が内科専門医制度の事務局を担当しておりましたが,今年度より消化器・腎臓病内科にバトンタッチしました。ただ,これまでに担当させていただいたことを活かして,今後も多くの若手の先生のサポートができたらと思っています。内科専門医取得に必須である,JMECC(内科救急・ICLS講習会)のインストラクターになりました。現在,入來先生や毛利先生もインストラクターになるべく取り組んでくださっております。こちらについては,グループの垣根を超えて,今後の当科の若手を継続的に育てるために,多くの先生に取り組んでいただくことを期待しています。

文責:赤﨑雄一

動脈硬化チーム

2016年より基礎研究に従事している佐々木先生が今春学位を取得しました。Apply一つ目の雑誌に早々acceptされ,かつEditorialまで付く栄誉までいただきました。また学位取得後は早速臨床に復帰し,高血圧診療や急患対応そしてカテにも入り積極的に診療に励んでいます。さらに秋には別途Full paperを既に投稿しており,まさに当グループの中心的な存在に成長されました。2018年より加わった内門先生も先輩の佐々木先生をお手本に精力的に研究に励んでいます。今年も国際学会や主要な国内学会で成果を発表しました。 佐々木先生・内門先生が今後グループを牽引し益々活躍されることが大いに期待されます。5年前に私が留学から帰国し特任助教を拝命した際,教授から“後進育成のもと世代交代を”という命を拝受していましたので,このように今後を託せる後進が活躍しグループ内で着実に世代交代が進められつつあることを50歳目前にして見られるようになったことは,この上ない喜びです。グループを支えていただいております全ての方々に心より感謝申し上げます。

文責:池田義之