研究室から

私を研究室に連れて行って 大学院生 山下 敏史

私は今年4月に大学院に入学し、5月から本格的に眼科学講座で研究を開始することになりました。

2007年度までの眼科の研究室では『超音波を用いた遺伝子導入』、『超音波血栓融解療法の眼科への応用』といった研究を行い報告してきました。現在はさらに血栓融解療法の臨床への応用について検討しています。また現在の私のテーマは眼内の炎症や創傷治癒にかかわる分子なのですが、大学院生の先輩方と動物や細胞の実験を行い、試行錯誤の毎日です。

さて今年は眼科の研究室にも新たな設備が導入されました。これまで動物実験を行う第2実験室は知る人ぞ知る試練の空間でありました。実験室は大型の冷蔵庫が4台も設置してあり、出入り口のほかに窓はありません。梅雨から夏にかけては熱気がこもり、部屋の中で作業をしていると頭がぼんやりとしてきて、なかなか大変でありました。その実験室に待望のクーラー“FDKVP633”が届きました。この三菱製のクーラーが設置されたおかげで実験や、研修医のウェットラボなどがとても快適になりました。実験も短時間で集中して終わらせることができるような気もします!? あとは結果を出すのが重要でしょうか。

上笹貫太郎

去年4月に大学院へ入学し、眼科教室から遺伝子治療・再生医学分野(旧細胞生物構造学講座)へ配属が変わって早一年が過ぎました。少しは基礎研究の雰囲気にも慣れてきましたが、実験のほうは試行錯誤しながら少しずつといったところです。

当講座では、遺伝子治療、再生医学、分子細胞生物学と大きく3つの分野の研究を行っています。私は、この中の遺伝子治療分野の研究を行っています。去年は、癌細胞に対するアデノウイルスベクターを用いた治療効果の研究を行っておりましたが、今年は“RNAiを用いた血管新生抑制”をテーマに実験を進めております。血管新生抑制は、癌だけでなく、眼科領域に多い血管新生による疾患の治療にもつながるものですので、大いにやりがいがあります。

遺伝子治療・再生医学分野には、講座所属の研究員以外にも整形外科や小児外科などからも大学院生が来られております。また、ミャンマーや中国といった海外からの研究員も在籍しており、プライベートでも色々な話が聞けて楽しく過ごしています。ミャンマーの先生は日本に来られてまだ数年ですが、標準語と関西弁を使い分け、イヤホンから流れてくる音楽は小林旭と、かなりの日本通です。テレビから勉強したそうですが、ときどき出てくる関西弁からすると、相当のお笑い好きのようです。お笑いは万国に通じるのでしょうか。今年は北京オリンピック年でしたので、この機会にと中国出身の先生に中国語を教えてもらいましたが、いつも昼御飯の時でしたので、ご飯に関係した言葉ばかり詳しくなってしまいました。