コラム「慢性虫垂炎?」 |
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| ある教科書に「急性虫垂炎が瘢痕治癒ののち再発を繰り返すのが、臨床的l慢性虫垂炎の大部分である。」という記述があった。病理学教室の先生方によると、「そもそもリンパ組織に富む虫垂で慢性虫垂炎という概念があること自体がよく分からない」とのことでこの件についてさらにいくつかの資料を当たってみた。その結果、臨床的にいわれる慢性虫垂炎の大多数は、急性虫垂炎が瘢痕性治癒ののち再発を繰り返すもの(再発性急性虫垂炎)であるということらしい。 元来虫垂はリンパ組織に富み、正常時でもリンパ球、形質細胞、好酸球などの浸潤が稀ならず認められる。また、リンパ組織は加齢とともにリンパ組織の萎縮、粘膜の萎縮・消失、粘膜下層の繊維化および繊維性組織による内腔閉塞などが生理的萎縮現象として起こりうる。これら様々な生理的な所見と炎症による所見との関連、あるいは区別は実際にはなかなか困難である。事実、あらゆる診断努力にもかかわらず、虫垂炎として切除された虫垂の20〜25%では炎症所見を認めていないのである。 |
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