部局間学術交流協定校:Berea Collegeとの第2回学生交流プログラム

2025年9月3日~12日部局間学術交流協定校との学生交流プログラムとして、米国ケンタッキー州にあるBerea Collegeに訪問してきました。保健学科3年生8名(看護学専攻6名・理学療法学専攻1名・作業療法学専攻1名)が派遣されました。2019年にBerea Collegeとの第1回学生交流プログラムが実施されましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年度以降は海外派遣を中止し、オンライン国際協働学習(COIL)による交流を継続しておりました。その間、2023年に部局間学術交流協定を締結し、今年度満を持して海外派遣を再開する運びとなりました。 今回のプログラムは「国際関係論」の一部に位置づけられ、米国における地域のヘルスケアシステムの現状および医療専門職に求められている役割について学ぶことを目的としています。また、令和7年度経営戦略経費(学長裁量経費)採択事業「グローカル人材の育成を目指した多文化体験型国際協働学習プログラムの構築」の海外研修プログラムとして企画され、学生の渡航に際しては、鹿児島大学学生海外研修支援事業、ならびに一部JASSOの海外留学支援制度の支援を受けて実施されました。 Berea Collegeでは、Community Health Nursingの授業に参加し、地域で行う健康教育や学校検診、地域在住高齢者へのインタビューの演習をBerea Collegeの4年生と一緒に行いました。また、米国・日本における地域医療の現状やヘルスケアシステムについて、本学学生がプレゼンテーションを行い、現地の学生と英語での活発なディスカッションができました。“rural health”を軸とした視察先は、山岳地域にあるRed Bird Mission、郡部のプライマリヘルスケアを担うクリニックやリハビリテーション病院、その他物質使用症に関するカンファレンスへの出席、薬物乱用からの回復段階にある人々が働くカフェや女性用シェルターの視察を通して、学生はへき地におけるプライマリヘルスケアの多様性や、米国の社会背景や抱える課題についてリアリティを持って学ぶことができました。また、専門職者として地域(コミュニティ)のニーズや文化・宗教を把握しケアに反映する重要性を日本と対比させながら学ぶことができており、鹿児島の離島・へき地における健康課題や地域社会の発展に主体的に関わる専門職者としての役割についても考える機会となりました。専門職者としての異文化理解・他者理解はもちろんのこと、 “他を知り己を知る”経験を通して人間としての成長の機会となった本プログラムを今後も発展・継続させていけるよう、保健学科三専攻が協力して取り組んでまいります。     12月22日(月)16:30より、学生の報告会を行います。今回は、「鹿児島大学医学部学生・大学院生・教職員」向けの開催になります。学内に掲示してあるポスター・リーフレットをご参照ください。