【医学部】「オンラインヘルスラボ」を開設

   医学部保健学科外部リンクでは、『オンラインヘルスラボ外部リンク(Kagoshima University Online Health Laboratory:KU-OHL)』を開設し、12月1日から、地域の皆様を対象として、一般登録会員の募集を開始いたしました。

 KU-OHLは、種々の健康関連指標が収載されたヘルスデータ基盤を搭載したシステムです。若年~高齢層の幅広い世代の住民を対象に、個々のヘルスデータを「見える化」した状態でフィードバックすることを可能とすると同時に、健康管理に役立つ情報や公開講座の案内などの配信を行い、多方面から健康支援を行います。また、登録会員(主に鹿児島県内在住の成人)を対象にオンラインアンケートを実施し、得られた回答情報を分析、その結果をヘルスデータとして登録会員にお知らせします。登録会員はマイページで自身のヘルスデータを参照することが可能です。その他KU-OHLでは、月に2回の健康情報の配信に加え、健康チェックや公開講座、研究参加者募集の案内など、会員の皆様の健康管理に役立つ情報をお届けします。
 
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 KU-OHLの発案には、新型コロナウィルス感染症拡大が影響しています。コロナ禍での身体活動量の減少や生活リズムの不規則化など、生活習慣の悪化が問題視されていますが、健診受診率は低下している傾向にあります。このような状況が長期間継続すると、諸々の二次的な健康被害の発生が懸念されるため、非接触(オンライン)での健康関連指標のデータ収集が求められているところです。
 若年期、中年期、高齢期では、それぞれで特有の健康問題が存在しています。それらに早期から対処するためには、まずは気づきが大切となります。KU-OHLによる事業は、その気づきのきっかけとなる存在として、医学部保健学科の3専攻(看護学・理学療法学・作業療法学)による合同プロジェクトとして実施することとなりました。KU-OHLでは、オンラインで自身の都合の良い時にアンケートに回答することができ、生活行動や習慣を見直すことで健康の自己管理に寄与します。マイページで自身の回答結果を視覚的にとらえることや、健康情報の定期的な配信を受け取ることもでき、健康的な生活習慣の確立の補助として活用いただくことが可能になります。
 
 
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マイページでのヘルスデータの見える化フィードバック
 
 KU-OHLは将来的に、医療費・介護費などのデータとの連結を想定した多世代型健康支援プラットフォームを目指すこととしています。本事業に賛同の企業や自治体などとの共同研究や、独自事業としての展開や活用をはじめ、コロナ禍での健康支援施策の一つとして社会への貢献が期待されます。
 

【SDGsへの貢献】
 KU-OHLでは、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に掲げられている17の目標のうち、以下の3つについての貢献が期待されます。
 
◎すべての人に健康と福祉を
特に生活習慣病予防や介護予防を意識した健康支援の自助の促進や地域での健康支援体制の構築に寄与することが期待できます。
◎住み続けられるまちづくりを
KU-OHLを基盤とした地域での健康支援事業の展開や地域イベントの活性化などを通じて、豊かなまちづくりのきっかけとなることが期待できます。
◎パートナーシップで目標を達成しよう
KU-OHLを基盤としたヘルスデータプラットフォームの構築が可能となります。地元企業とのパートナーシップによる健康支援方法の開発や機器開発による効果検証などの研究事業への展開が期待されます。