林 敬人

氏名:林 敬人
所属:医歯学総合研究科 法医学分野
「授業に対する心がけや創意工夫を行っている点などについてのコメント」

 

平成30年度鹿児島大学医学部医学科ベストティーチャー賞を授与いただきまして、身に余る光栄に存じます。ご推薦いただきました学生の皆様並びにご審査いただきました先生方に深く御礼申し上げます。
私は「学生に飽きさせない講義」を目指して、講義の導入部、中盤、終盤に分けてそれぞれ次のような工夫を行っています。

講義の導入部には、最初の10分間に特にエネルギーを投入し、「本日はどのような内容の講義が展開されるのか?是非聞いてみたい!」という学生の積極的な聴講態度を作り上げるように努力しています。そのために、まず講義の初めは必ず講義内容を象徴し、かつ学生が何らかのリアクションをとれるスライドを用意します。スライド提示後に能動的・主体的に考える時間を設定することで、学生の学習意欲を高めるとともに、講義室の雰囲気を温めるようにしている。これによって、講義中でも学生が積極的に質問しやすい環境を作り上げ、自然と双方向型教育につながると信じています。

講義の中盤には、講義に飽きて眠たくなる学生が少なからず出てきます。学生に眠らせないための工夫として、不定期の質問、図やパワーポイントのアニメーション機能を多用し、視覚に訴えかける、時には意図的に講義内容以外の話に脱線するようにしています。また、法医学に限らず医学科の講義は全体的に暗記事項が多いのですが、単に名称を提示するだけではなく、その背景にある基礎病態(解剖生理)も同時に提示することで、学生が理解を伴った形で記憶できるように心掛けています。さらに、カリキュラムに沿った内容以外にも、最新の知見を提供し、学生の学問的好奇心を刺激することで、講義後も自主的に学習する意欲を掻き立てることにつながると思います。
講義の終盤には、講義内容に関する問題を用意し、時間をとって考えさせた後に、数名に発表させ、説明しながら答え合わせをすることで、講義内容の理解度を確認します。

最後に、講義全体を通して、学生に楽しみながら、興味を持って講義を受けてもらうことで最も教育効果が得られると考えており、そのために上記のような工夫を凝らし、私自身が楽しそうに講義を行うように心掛けています。

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