地域との連携:地域で学び、地域を学ぶ

鹿児島大学の特色は、鹿児島の歴史、自然、人に根ざした教育と研究です。医学生は、患者の身近な存在である医師、そして最先端お医療を実践できる医師を目指します。そのために、大学病院だけではなく、地域の医療・保健・福祉の施設で活躍する医師や医療職の皆様の指導を受けて学習し、それらロール・モデルのものと医師の幅広い能力を修得します。さらに、離島やへき地を訪れ、そこで生活している人達と触れ合い、医学生に求められているものを幅広く理解する実習を行います。

シャドウイング(3-4年次必修)

5年から開始する診療参加型臨床実習を効果的に実施する準備教育として、3年後期から4年の前期に地域の医療機関で、医師の患者への対応、診療の進め方を見学します。講義や教科書で学んだことがどのように診療の場で実践されているか、日々の診療を行うために医師がどのように生涯学習を行い、社会の中で「医師」として認められ社会的責任を果たしているかを理解する学習です。さらに、医療機関で医学生として振る舞うことを学び、自らのキャリア・パスを考える機会としています。

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学習目標

  1. 地域医療を担う医師としてのプロフェッショナリズムの修得
    1)診療の実際を理解する。
    2)患者の訴えと希望、医師の対応を理解する。
    3)ロールモデルと接し、医師の在り⽅を考え、キャリア形成と⽣涯学習を理解する。
    4)地域の医療・保健・福祉と、医師の役割を理解する。
    5)医療現場で医学⽣としての態度、⾏動をとることができる。
    6)地域医療への⾼い関⼼を持つ。
  2. 診療参加型臨床実習で医療チームの⼀員となる準備

実習施設

大学病院(薬剤部、検査部、輸血部)、地域医療機関(病院、診療所)、調剤薬局、保健・福祉施設、産業保健関連施設、保育所

 

大学での講義、シミュレーション実習と並行して、シャドウイングの実習で「現場」を体験し、臨床に応用できる知識、技能、態度や行動を修得します。

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シャドウイングにおける地域医療機関実習
シャドウイングにおける地域医療機関実習

離島・地域医療実習(6年次必修)

離島へき地における地域包括医療を理解するために、離島医療現場の医師といっしょに⾏動しながら、離島医療システムや現場における医師の役割を修得します。外来診療、巡回診療やシャドウイングにおける地域医療機関実習訪問診療では様々な科にまたがる患者さんを通じてプライマリ・ケアを体験します。また、実際の症例やデモ症例を⽤いた遠隔医療も体験します。さらに、離島医療で重要である保健・福祉分野における医師の役割についても体験し、理解を深めます。これらの体験を通じて、医師のあるべき姿やどの様な医師になりたいのかについて考えてもらいます。

学習目標

  1. 離島へき地のプライマリ・ケアを体験する。
  2. 離島へき地の救急医療を体験する。
  3. 離島へき地の保健・福祉・介護を体験する。
  4. 地域における在宅介護を体験する。
  5. 離島へき地での遠隔医療を体験する。
  6. 病診連携・病病連携を体験する。
  7. 離島へき地医療現場を通じて医療の原点に⽴ち返り、全⼈的医療を体験する。

 

学生は選択実習機関中に離島、へき地を含む地域で1〜4週間の実習を行います。

鹿児島大学
鹿児島大学医学部
鹿児島大学病院
附属施設等